打開策 ページ5
足が棒のようだ。物陰で荒い呼吸を必死に抑えながらソニックから隠れる。パックンとはどこかではぐれてしまった。
(まずい、あの速さに対抗出来る術なんて無いぞ…パックンも取り残してしまったし…)
ひた…
『！』
真上。不自然な影がAの顔に降りる。さっきまで何も聞こえなかったはず。足音一つ無かった状況でこれはおかしい。
ソニック「…見つけたぜ」
建物の出っ張りから顔を覗かせてAを見下ろすソニックは、口の端を大袈裟に持ち上げて金色の目を細めた。
『ソニックさん！自分です！Aですよ！』
ソニック「…あーオレたちの主が探してるって奴だろ？今こうして話している間にも、主は力を高めている。だから早くお前を消さないといけないんだ」
ご丁寧に情報を流してくれたソニックに背を向けて思い切り走る。とにかく逃げて…！
ソニック「おっと逃げられるわけないだろ？」
案の定追いかけてきた彼の方を突然振り向く。これにはソニックも驚いたのか、速度が緩まるという一瞬の隙を見せた。
(今…！)
ソニックに向かって走る。その小さな体を押し倒すように、両手を広げて抱きしめた。
ソニック「っな！？」
その言葉を最後に彼は冷たいフィギュアとなってAの腕に存在していた。ソニックのフィギュアを確かめてから立ち上がり、当たりを見渡す。
『…パックーン！いるかー？』
少ししてからひょっこりと顔を出した彼は、こちらに向かって走って来た。Aの足にしがみつくと頭を擦り付け始める。なんだか犬みたいだ。
『よしよし、ごめんな置いて行っちゃって…でもソニックさんを取り戻せた』
フィギュアを持って城の庭に転移する。他の人と並べている間にさっきの出来事を整理してみた。
(まだ仕組みは分からないけど、抱きしめたらフィギュアになる。抱擁に戦闘不能になる原理なんてあるのかな…それと、抱擁は正面以外でも通用するのか…まだ分からないことがいっぱいだ)
そしてソニックもやはり言っていた「主」の存在も、何となく確定してきたところでこんなことも分かった。
『…そいつは自分を狙ってる』
何故自分を狙うのか分からないが、とにかく命の危機が迫っていることには変わりないのだろう。幸い、敵になってしまったがファイターたちと会話という意思疎通が出来る。その内もうちょっと情報を聞き出せるようにしておこう。
『君もいるもんね』
パックンはきょとんとしていた。
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粗大ゴミ(プロフ) - 青い氷さん» コメントありがとうございます！こんな妄想の垂れ流しを褒めてくださるなんて嬉しいです…！拙い駄文ですがゆっくり投稿していきますので是非最後までお付き合い下さい(*^^*) (2022年8月13日 15時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
青い氷(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！！応援してます！ (2022年8月11日 21時) (レス) id: 76e242a4de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2022年6月16日 1時
