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夜の帰り道 ページ30

『なんだ?ロイしか倒してないのに、全員が戦闘不能…?』


全員で一人という判定なのだろうか。ともかく帰らなくては。しかし全員分のフィギュアを持って来た道を戻るというのは、腹に痛みを抱えているAにとって酷な事だった。そこへ、頭上から影が落とされる。


『?』




ばさり、ひらめく布が月明かりを遮った。ローブの人。まるでおとぎ話に出てくる王子様、あるいは吸血鬼のようにその人はゆっくりと降りてきて。


『あ』


Aが握っていた布袋にフィギュアたちを入るだけ詰めて歩き出した。残りのフィギュアを持って慌てて追いかける。


『あの、ありがとうございます…自分のいたところに、戻るんですか?』


後ろから見えるフードがこくんと動くのが見えた。なんだか可愛い。あまり踏み込んではいけない気がして、そこからは何も話さなかった。


『ひぃ…疲れた』


ローブの人は、城に着くなり袋を置いてどこかへ行ってしまった。庭まで引きずって3人の姿を確認すると、安心でチカラが抜けた。


キーラ「おお…急に居なくなったと思ったら大収穫だな!」


ダーズ「そろそろ我らも疲労が溜まっている。休ませろ」


『心配かけてすみませんでした…そうですね、休みましょうか』


胸に吸い込まれていく2人を見て、パックンを撫でる。フィギュアたちを並べてから軽く体を拭いてベッドに横になった。明日は、少しくらい傷が治っていますように。


〜〜〜〜〜〜〜


腹の包帯を巻き直して姿見を見る。だいぶ痛みが引いた今、ファイターの回収に戻ろうとしていた。


『ここ、気になったから行ってみてもいいですか?』


そこは小さい子が読むような絵本の世界が広がっていた。舞踏会の風景。広いお城の中心部で、人々がダンスを踊っていた。


ダーズ《女が好きそうなところだな》


『い、いいじゃないですか!少しくらい女っぽい憧れがあったって…』


スタッフ「申し訳ございません。こちらの会場にはドレスコードがございまして、着替えて頂く形になります」


パーティ会場なのに平凡な格好で来てしまった。急な場違いに恥ずかしくなって、すぐに着替えてくると城に戻った。


『動きやすいようにタキシードにしようかな』


キーラ《ドレスの君も後で見せてね》


『覚えてたらですけどね』


再びパーティに参加しに行く。もしかしたらこの会場にもファイターが潜んでいるかもしれない。淡い期待を抱いて会場内を見渡した。

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粗大ゴミ(プロフ) - 青い氷さん» コメントありがとうございます!こんな妄想の垂れ流しを褒めてくださるなんて嬉しいです…!拙い駄文ですがゆっくり投稿していきますので是非最後までお付き合い下さい(*^^*) (2022年8月13日 15時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
青い氷(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!!応援してます! (2022年8月11日 21時) (レス) id: 76e242a4de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:粗大ゴミ | 作成日時:2022年6月16日 1時

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