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街にしては人が少ない。転送されてきたAたちは、荒れ果てた商店街だったところを歩く。


お婆さん「お嬢さん…ここは危険だよ」


『何が、あったんですか?』


弱々しく、お店の端で座っていたお婆さんに声をかけられる。どことなく他の人たちも、Aを哀れな目で見ているようだ。


お婆さん「ここの人口の半分以上が、取り憑かれたように暴れ回ってね…あたしらはその生き残りさ。また奴らが来る前に逃げるんだよ」


それだけ言ってお婆さんは店の奥へ隠れた。どうやらスマブラの城がある世界と別世界でも、何者かに侵食されているらしい。そしてその中に誰かファイターがいれば…。


男「やめてやめて!助けて!」


男の声。ガラクタだらけの大通りに出ると、数人程が地べたに座り込む男を囲んでいる。取り囲む者の中に、知っている顔がいた。


(っ!ロイ…さん!)


金色を灯した目を男に向けながら、持っている剣を振り切る。首を通り抜けた剣は鮮血を纏わりつかせながら彼の鞘に戻っていった。取り憑かれた町の人と思われる男二人が、倒れた男を袋に詰めて来た道を戻っていく。あれは…なんだ?


ロイ「…見たのか?」


心臓から全身にかけて血の気が引いた。まずい気づかれた。建物の影で息を殺してパックンを見つめる。彼は植木鉢に必死に身を隠そうと縮こまって震えていた。段々と足音が近づいてくる。


ロイ「!…お前」


ついに顔を覗かれてしまった。見つかった恐怖と、彼の取り憑かれた瞳の美しさに目を奪われ動けない。ロイはAの肩を掴むと剣を抜いた。


ロイ「お前か…我が主が探しているのは。とにかく死んでもらおう」


『えっ!い、やっ!』


振り下ろされた剣をかわすために動かした足が、勢いで彼の胸に飛び込んでしまう道具となった。このままじゃ抱きついちゃう…!重力に従って倒れる体は、ロイの体と重なり合った。


ロイ「うっ!」


恥ずかしがる暇もなくロイの体が光る。この光は


(フィギュア化する光!)


光量が下がって見えた目の前の彼は、確かにフィギュアになっていた。どういうことだ?ロイがフィギュアになったと同時に、取り憑かれていた人達も元に戻る。町がざわつき始めた。


『なんでだ…?突然、ロイさんがフィギュアに』


彼のフィギュアを眺めていると、パックンが服を引っ張ってくる。いつの間にか町の人達が集まってきて、取り憑かれていた人達の保護を始めた。もうここには用はないだろう。ロイを回収して転移した。

一人→←押し寄せる苦しみ



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粗大ゴミ(プロフ) - 青い氷さん» コメントありがとうございます!こんな妄想の垂れ流しを褒めてくださるなんて嬉しいです…!拙い駄文ですがゆっくり投稿していきますので是非最後までお付き合い下さい(*^^*) (2022年8月13日 15時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
青い氷(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!!応援してます! (2022年8月11日 21時) (レス) id: 76e242a4de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:粗大ゴミ | 作成日時:2022年6月16日 1時

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