遊撃隊の包囲 ページ18
ロゼッタの手を切り上げた手の中の短剣をいい加減仕舞う。以前は振り下ろすのも一苦労だったソレは、今では鞘にしまうのも一瞬だ。足元は草原、なのに宇宙が広がっている。少し離れた所には煙突から立ち上る煙も見えた。
『宇宙に草原があるってどういう…ん?』
カランカランと鉄の音が響く。煙突の方からしている音のようで、近づくとチコが囚われているのが分かった。
『チコ!』
一匹だけではなく沢山のチコがそれぞれの小さなカゴに押し込められていた。これはロゼッタがやったのだろうか。
『操られていたとはいえ、お母さんにこんなことされたら怖いよな…すぐ出すからね!ええと鍵は』
煙の発生源である小さな家に入ろうとノブに手をかけると、空から光線が放たれた。
『え!?わっ!』
拍子で家に入り込んだが、外のチコたちを放っておいてしまった。今も鳴り響く光線の音が緊張を掻き立てる。ふと、床に光を見つける。
『あった!鍵だ!』
フォックス「もう逃げられないぞ!」
しまった入り込まれた。光線の特徴的に彼だと思っていたがまさか建物まで入って来るとは。銃を構える形のフォックスが近づいてくる。
フォックス「大人しく…あ!」
『ふんっ!』
思い切り鍵を投げる。それはフォックスを通り越して外へ向かった。それに気を取られているフォックスへ走って押し倒す。素早く銃を取り上げられた彼は、抵抗するがAはそれを遠くへ投げた。
フォックス「お前っ…!」
『ごめんなさい!』
倒したフォックスをそのままにAは立ち上がってチコに向かう。すぐに鍵を取ってカゴを開けた。
『チコたち!逃げてくれ!』
最後の一人を解放しようとカゴに近づくと、手の中の鍵が落とされる。何かが手に当たったからだ。
『いっ…!』
ファルコ「そいつらを優先するたぁ随分余裕なようだな」
弾が命中した手がジンジン痛む。火傷跡の様になってしまった。もう一度鍵を拾おうとすると今度は後ろから手を取られて捻られた。
『あ"ぁ"あ"!!』
ウルフ「腕さえ拘束しちまえば抱きつかれずに済むだろ」
嘘だ、ウルフまでいる。しかも抱擁でフィギュアになることも把握されていて絶望だった。倒されたフォックスが歩いてくる。くそ、自分が抵抗出来ないからって余裕かましやがって…。
フォックス「頭が痛いなぁ…なぁ、やられたついでに少しお返しでもしてやろうか」
『い、やです…皆さん正気に戻ってください!』
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粗大ゴミ(プロフ) - 青い氷さん» コメントありがとうございます!こんな妄想の垂れ流しを褒めてくださるなんて嬉しいです…!拙い駄文ですがゆっくり投稿していきますので是非最後までお付き合い下さい(*^^*) (2022年8月13日 15時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
青い氷(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!!応援してます! (2022年8月11日 21時) (レス) id: 76e242a4de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:粗大ゴミ | 作成日時:2022年6月16日 1時