拉致 ページ17
ルキナ「Aさぁんっ！Aさん！ここなのですね！？会いたいです！Aさん！」
ドンドンを通り越してバンバンと戸を激しく叩く。キーラとダーズは顔を見合わせてやれやれと揺れた。
ダーズ「だから手を出したくなかった」
キーラ「まぁAのためだと思って、ね！私たちだけで対処してあげようじゃないか」
依代が消えたら面倒だし、と一言付け加えるとキーラは扉を勢いよく開けた。ルキナの腕が叩く対象を無くして体ごと倒れる。
ルキナ「うっ」
ダーズ「仕方あるまいっ！」
伸ばした触手で体制を立てられる前に心臓を一突きした。偽物を作っているだけのケセランパサランのような物体が、そこから溢れ出るだけだった。呆気なく倒れたルキナはフィギュアになる。
ダーズ「む、この物体…」
触手に微量に残ったケセランパサランの気配を吟味していると、他の部屋からガラスの割れる音がした。
キーラ「！Aの部屋だ！」
急いで戻ると、ベッドは無人になっていて割れた窓ガラスの破片が落ちているだけだった。
〜〜〜〜〜〜〜
ふわふわする…ここはどこ？ぼんやり映る影が手を伸ばす。触れる瞬間危険を察知し横へ転がった。
ロゼ「あら、もう目覚めたのですか？」
床を触るだけになった彼女の手が、頬へ当てられ首を傾げる。寝起きのAは何が何だか分からなかった。
『ロゼッタ…さん』
ロゼ「もう少し寝ていて下されば、安らかに空へ上らせたのに」
ゾッとする。彼女はこんなことを言って、こんなことをする人だっただろうか。体から放たれる邪悪なオーラが、ロゼッタの動きに合わせて揺れる。本来の彼女から溢れ出る光の軌跡は、跡形もなく消え去っていた。ロゼッタが手を差し伸べる。
ロゼ「まだ間に合います。貴女にかけられた
そんなことを言って…これは罠だ。そうだと信じたい。今はこの状態のロゼッタを、信じることは出来なかった。そしてAは、彼女の手に近づいた。
ロゼ「それでいいのです。最初から私に従っていれば」
『すみません!!』
ズバッ
傷口から紫色のもこもこが溢れ出る。見覚えのあるそれが、Aの足元に数個落ちた時には既にロゼッタの胸の中だった。
ロゼ「うぁ…！」
フィギュア化したロゼッタをぼうっと眺める。覚醒してきた頭で状況を把握しようと立ち上がる。ここはかつて、ロゼッタが怖くないと教えてくれた宇宙だった。
『どうやって帰ろう…』
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粗大ゴミ(プロフ) - 青い氷さん» コメントありがとうございます！こんな妄想の垂れ流しを褒めてくださるなんて嬉しいです…！拙い駄文ですがゆっくり投稿していきますので是非最後までお付き合い下さい(*^^*) (2022年8月13日 15時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
青い氷(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！！応援してます！ (2022年8月11日 21時) (レス) id: 76e242a4de (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2022年6月16日 1時
