3人分の体力 ページ16
デデデの重い一撃が地面を叩く。あれに押し潰されたら一溜りもない。洞窟内を走り回って壁に追い詰められてしまった。
デデデ「はぁ…はぁ…これで、終わりだ！」
ダーズ《相手に向かって走れ！》
『え！？』
思わぬ要望をされてがむしゃらにデデデに突っ込む。木槌を打たれる直前でその柔らかい腹に突進した。胸からダーズと思われる紫の目玉が飛び出して触手のようなものが木槌を止める。
デデデ「なっ！」
走った勢いをそのままに、デデデに飛び込む。大きな腹で腕が足りなかったが、なんとか戦闘不能に持ち込むことができた。硬くなったデデデを少し離れて眺める。
ディディ「キィッ！」
『あ"いたたっ！』
ディディが飛びかかってきて背中を引っかかれる。破れた服の破片が宙を舞った。ダーズが触手でディディの体を封じ込めると、首の辺りに触手のトゲ部分を刺して気絶させた。
『う…ありがとうございます』
ダーズ「下着まで丸見えだ。とっとと戻って着替えろ」
すぅと胸に戻るダーズの一言で、Aは真っ赤に染まった。
〜〜〜〜〜〜〜
『キーラもダーズもすごく強いじゃないですか。ずっと体から出てくれてれば助かるんですが』
ダーズ《馬鹿言えこの中から出るのは疲れるんだ》
キーラ《私たちが力を使えるのも君のお陰、その分君の体力を消耗することになるんだよ》
言われてみれば確かに、疲れている気がする。4人も相手にしたからだろうとか思っていたが、彼らに力を分けていたからかもしれない。
『んーとにかく既に眠いんですよね…仮眠するので、後は好きにしててください』
キーラ《ちゃんと休むんだよ》
自室のベッドに横たわるA。部屋の鍵を閉めずに寝てしまったことに気づいて、キーラが具現化して締めに行く。すると外から足音が聞こえた。
キーラ(む、敵か)
聞き耳を立てて外の人物を待つキーラ。人間のような足音が、段々近づいてくるのが分かった。既に鍵は閉めてあるが、相手はそんなこと気にせず突っ込んでくるだろう。Aの体力回復を邪魔されては厄介だ。テレパシーでダーズを呼び、敵に備えた。
ルキナ「Aさん…Aさん…ここにいるんですか」
キーラ(ふむ、面倒なタイプの奴だな)
ダーズ(ああ。Aへの狂気的な愛情が残っている。これは対処に苦労しそうだ)
ひたひたとなる足音は部屋の前で止まる。2人は部屋の窓から抜け出して他の部屋から物音を立てた。おびき寄せるために。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
粗大ゴミ(プロフ) - 青い氷さん» コメントありがとうございます！こんな妄想の垂れ流しを褒めてくださるなんて嬉しいです…！拙い駄文ですがゆっくり投稿していきますので是非最後までお付き合い下さい(*^^*) (2022年8月13日 15時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
青い氷(プロフ) - すごく面白いです！更新頑張ってください！！応援してます！ (2022年8月11日 21時) (レス) id: 76e242a4de (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2022年6月16日 1時
