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刺す ページ11

対処に苦労するが、何人か同時に出てきてもらった方が手っ取り早くて助かる。相手はファイターの数としては二人、実際4人でかかって来ているが油断をしなければ確実に仕留められるはず。


『…パックン、ダックハントを頼んでいい?』


了承するように二度歯を鳴らすと、パックンがダックハントに突撃する。加勢に入ろうとするアイスクライマーの前に、Aが立ち塞がった。


『君たちの相手は自分だよ!おいで!』


注意を自分に向けて森の奥へ走るA。正直パックンを置いていくことに不安があったが、同じところで戦ってしまってはあちらの邪魔になるかもしれない。あえて、囮の方を選んだ。後ろを確認するとしっかりアイスクライマーの二人が着いてきている。まだ子供ながらによたよたと走る姿は、走らせてしまっているAの心をちくりと痛めた。そろそろいいか、と止まって彼らに向かいあった。


ポポ「ナナ!やっと追いつけたよ!」


ナナ「ここで私たちがこの人を倒せれば、強くなれるんだね!」


強くなれる?もしかしたら、自分を倒した者に強大な力を与えると言われているのか?ともかく今ファイターたちを、世界を戻せるのはAしかいない。


『君たちは、十分強いじゃないか』


ムッとした二人が木槌を振り上げて飛びかかってくる。後ろに避けてから短剣を取り出した。それをナナ目掛けて振り下ろす。


ポポ「ダメぇ!!」


深く、刃物が刺さる音がした。しかしそれはナナの服を貫通して地面へ埋まる。出来るだけ深く刺し、身動きがとれない状態へ。


『安心して。ポポも殺しはしないから』


幼馴染の相棒が殺されかけて立ち尽くすだけになってしまったポポをふわりと包み込む。フィギュアになったポポを見ようと少し離れると、ナナも一緒にフィギュア化していた。後ろには地面に刺さったままの短剣が。


『ごめんね怖い思いさせて…必ず皆も助けるから』


遠くに植木鉢の音を聞きながら、パックンを確認した。


〜〜〜〜〜〜〜


『森にアイスクライマーがいたし、砂漠にはパルテナさんがいた…もうどこに誰がいてもおかしくないな』


傷ついたパックンに湿布を貼って一人零す。中々の接戦だったようで、身体中に噛み跡が残っていた。手当てが終わるとすぐ眠ってしまい、Aは作業に取り掛かる。


『今拭きますからね』


集めたファイターたちのフィギュアに布を滑らせる。細部まで入り込んだ埃は、Aの寂しさを一層膨らませるだけだった。

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粗大ゴミ(プロフ) - 青い氷さん» コメントありがとうございます!こんな妄想の垂れ流しを褒めてくださるなんて嬉しいです…!拙い駄文ですがゆっくり投稿していきますので是非最後までお付き合い下さい(*^^*) (2022年8月13日 15時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
青い氷(プロフ) - すごく面白いです!更新頑張ってください!!応援してます! (2022年8月11日 21時) (レス) id: 76e242a4de (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:粗大ゴミ | 作成日時:2022年6月16日 1時

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