お互い様(クラウド) ページ49
不味い負けそうだ…。意外にもガツガツと攻めてくるヨッシーに押されながら、体力の限界を悟る。ダメージの溜まりも感じ、剣を持つ手も震えてきた。
クラウド(俺はここまでやられてしまう口だっただろうか)
しかもこの試合はAも見ている。記録を取るためとはいえ、こんな自分を見ていればやはり思うところもあるだろう。クラウドはかっこ悪いところを見せてしまったと、心残りを抱えながら飛ばされていった。
〜〜〜〜〜〜〜
程よい弾力と暖かさを感じる枕で目を覚ます。目を覚まして最初に見たのは、こちらを覗き込むAだった。
クラウド「っ！ぅあっ！？」
『あ！おはようございます！今の調子はどうですか？』
どうやら弾力と暖かさはAの膝だったようで、クラウドはAに膝枕をされていたのだ。がばりと飛び起きベッドの上で距離をとる。
クラウド「…何故膝枕を」
『すみません…自分が離れようとしたら、クラウドさんが寝ぼけて腰から離れなくて…』
クラウド「な！…んてことだ。すまない」
『いえ！調子も良さそうなので良かったです！クラウドさん全然起きなくて…』
乱闘が終わっても起きない人もいる。そういう人は大抵何かを抱えている時や、疲れている時だ。だから暫く目覚めなかったクラウドをAは心配したのだ。
クラウド「多分…疲れていたんだと思う。それに最近、なにか嫌なものを感じるんだ。それのせいかもな」
『そうですか…ちゃんと休んでくださいね！その嫌なものも、警戒しておきましょう』
クラウド「そうだな。くれぐれもAも気をつけて…って！なんだその手！」
Aの手元に目線を落としたクラウドは声を荒らげた。え？と自分の手を見て気づくとすぐさま隠した。
クラウド「普段から顔の怪我が多いと思ったら今度は手か…ちゃんと見せてみろ。利き手の手当ては難しいだろ」
『う"…お願いします。実はさっきから痛くて…』
雑に巻かれた包帯や絆創膏を剥がし、新しいものを綺麗に貼っていく。クラウドの手つきは器用だった。
『でもクラウドさんもボロボロだったので、これでお互様ですね』
クラウド「…これぐらいいつでもしてやる。だから無茶はするな。しかも俺の手当てなんかで、こんな怪我してほしくない」
包帯を巻き終わったAの手をそっと握り、伏し目になるクラウド。その美しい顔立ちに少しときめいてしまったのは、本人には秘密だ。
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粗大ゴミ(プロフ) - まどかさん» コメントありがとうございます！コンテンツに対しての熱と文才が落ちかけている作者ですが、そう言っていただけて嬉しいです！ (9月11日 23時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
まどか - 亜空間の小説から見てこんなに面白く楽しいって思ったのは初めて… (8月30日 4時) (レス) @page50 id: b6ef9522e9 (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - わらび餅さん» ありがとうございます！掛け持ちな上に飽き性ですが、ちまちまやっていこいと思います(*^^) (2021年10月7日 22時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年10月7日 17時) (レス) @page2 id: b4ce205d1c (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - りなりんさん» りなりんさん！ありがとうございます！いい機会だったので即興で短編集を作成してしまいましたw楽しんでもらえて良かったです！こちらこそありがとうございました(*´∇｀) (2021年10月7日 12時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2021年10月7日 0時
