☆ ページ48
そして何故こうなったのか。自分は確かに刻まれた野菜をフライパンに投入し、調子よく炒めていたはずだった。それが何故
『…真っ黒なんだ』
ピーチ「あ、あら…」
ネス「Aもしかして火加減見るの苦手？」
『いや、そんなこと………ないです』
リンク「なっがい間だな」
ネスでさえ出来ている"炒める"という行為を、Aはもれなく失敗したのだ。もう何も出来ない。
『…いや！大丈夫です！焼き物させてくださいっ！』
ピーチ「そ、そうね！何事も経験よ！」
『やってやりましょう！焼くことならできるはずです！』
前言撤回。Aは見事に肉も焦がして材料を無くしてしまった。みんなのお昼は絶命した。
『……もう、やめます』
ネス「こんなに落ち込んでるA初めて見たよ…」
厨房の端っこで膝を抱えて縮こまるAに、大丈夫？とネスが心配した。とはいえそろそろ乱闘帰りの者達が食堂に来る頃だろう。何も無いとなっては大変だ。困り果てたリンクとピーチはお互い顎に手を当てた。
ネス「まぁ急にやれって言われたんだし仕方ないよ。僕も得意って訳じゃないし、お母さんの見てたくらいだから」
ネスの「お母さん」という言葉で、過去のことを思い出す。そういえば、体調が優れなかったときにいつも作ってくれてたなぁ…
『お粥…』
ネス「ん？」
『そうだお粥！雑炊だ！簡単に言えばリゾットですよ！トマトやチーズなんかも入れて、種類豊富にすれば…！』
ピーチ「なるほどね！それなら私のスープを使うといいわ！」
それからは早かった。それぞれ鍋を用意して種類ごとに分ける。スープを利用したものとチーズ、トマト、和風等の種類を増やしてなんとかお昼には間に合った。付け合せのフルーツはネスが取ってきてくれた。
『できたぁ〜！皆さんありがとうございます！』
リンク「咄嗟の思いつきにしては完璧なんじゃない？」
ピーチ「私のスープも活かされていいわね！」
ネス「僕もうお腹すいちゃったよ〜」
それからすぐ食事に来たファイターたちに料理を振舞った。中には初めて食べる味に感動している者もいた。少し賑やかになってくるとネスがAを呼ぶ。話しやすいようにAが屈むと、耳元でこう伝えられた。
ネス「Aの思いつき最高だったね、今度はAだけが作った手料理食べてみたいな」
『！…ちゃんと練習しておきますね』
にかりと笑いあって親指を立て合う。Aの料理が上達するまであと…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
粗大ゴミ(プロフ) - まどかさん» コメントありがとうございます！コンテンツに対しての熱と文才が落ちかけている作者ですが、そう言っていただけて嬉しいです！ (9月11日 23時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
まどか - 亜空間の小説から見てこんなに面白く楽しいって思ったのは初めて… (8月30日 4時) (レス) @page50 id: b6ef9522e9 (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - わらび餅さん» ありがとうございます！掛け持ちな上に飽き性ですが、ちまちまやっていこいと思います(*^^) (2021年10月7日 22時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年10月7日 17時) (レス) @page2 id: b4ce205d1c (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - りなりんさん» りなりんさん！ありがとうございます！いい機会だったので即興で短編集を作成してしまいましたw楽しんでもらえて良かったです！こちらこそありがとうございました(*´∇｀) (2021年10月7日 12時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2021年10月7日 0時
