☆ ページ39
ステージは戦場。ほかのステージより圧倒的シンプルで仕掛けもない。転送された瞬間カウントダウンが始まる。
3、2、1、GO！
リュウ「先攻は譲ってやろう。さぁどこからでも来い！」
『は、はい！』
ステージ地面の感触を確かめながら走る。普通のコンクリート地面と差程変わらなかった。同じ目線にいるリュウに短剣を振った。彼はそれを避けるでもなく片手で受け流す。
『う、あっ！』
リュウ「武器を入れ込むところはいい、だがやはりまだ動きに迷いが見えるぞ」
『それは…っ』
リュウ「目の前にいるのは敵だ。今の俺を敵だと思って攻撃してこい」
言葉は厳しいが出来るだけ穏やかに言ってくれたリュウに失礼のないよう、再び走り出す。この人は真剣に相手をしてくれている。ならばそれに応えなくては。
『ふっ！』
リュウ「！いいぞ！真っ直ぐ振れるようになったな！」
『ありがとうございます！』
リュウ「当たると思ったら攻撃を止めるな！続けて次の攻撃にうつれ！」
『はい！』
リュウは的確なアドバイスを出しながらAを導く。助言通りに動けることに喜びを感じて、Aは笑顔になっていった。
シュルク「何あれずるい！Aと1on1なんて！」
ゼルダ「なんで私を呼んでくれなかったの！？私が教えたかったのに〜！」
ベレト「次は絶対俺が教える…」
Aが乱闘に出ると聞いたファイターたちは、こぞって観戦席に集まる。慣れないながらも懸命に向かっていくAは、皆の目に輝いて見えていた。
リュウ「今度はこちらの番だ！はああっ！」
『うぇ！？そんな急に…！』
リュウはAに向かって走り、足を上げて一回りした。彼を黒いもやが包んで蹴りが発動される。ガードをすればよかったものの、咄嗟にしゃがんで避けようとして彼の足を引っ掛けてしまう。呆気なく転んだリュウは急いで地面に手を着いた。
リュウ「うおっ！…っ大丈夫、か…」
『…は、へ』
Aに覆い被さるように手をついてしまったリュウ。混乱した二人は暫く固まって動けなかった。リュウのかいていた汗が地面に落ちる。乱闘中のむわついた空気が二人の間に漂い、Aはリュウの顔を見られなかった。
リュウ「！す、すまない！変な真似を、したな…！」
『い、いえこちらこそ！すみません転ばせちゃって』
そこで時間がきて乱闘が終了する。戻った時にファイター全員に詰め寄られたので、暫くファイター体験はいいやと思うAであった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
粗大ゴミ(プロフ) - まどかさん» コメントありがとうございます！コンテンツに対しての熱と文才が落ちかけている作者ですが、そう言っていただけて嬉しいです！ (9月11日 23時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
まどか - 亜空間の小説から見てこんなに面白く楽しいって思ったのは初めて… (8月30日 4時) (レス) @page50 id: b6ef9522e9 (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - わらび餅さん» ありがとうございます！掛け持ちな上に飽き性ですが、ちまちまやっていこいと思います(*^^) (2021年10月7日 22時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年10月7日 17時) (レス) @page2 id: b4ce205d1c (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - りなりんさん» りなりんさん！ありがとうございます！いい機会だったので即興で短編集を作成してしまいましたw楽しんでもらえて良かったです！こちらこそありがとうございました(*´∇｀) (2021年10月7日 12時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2021年10月7日 0時
