☆ ページ25
低く耳に張り付く声に身震いをして振り返る。そこにはミュウツーがいた。心做しか体のラインが滑らかになっている気がする。
『あ、まぁ…』
ミュウツー「ふむ、それは邪なものと見た」
『邪…ですねぇ…』
ミュウツー「私がついて行ってやろうか？」
『え"…ああでも、いい抑制になってくれそうなのでよろしくお願いしたいです』
ミュウツー「お前も人使いが荒い…」
ポケモン使いでわ？とかなんとか思ったが口にはしないでおいた。実際シークは女なのか男なのか分からないし、仮に男性だったとしても女の子になんてなったら可愛すぎて自分が生きられない…自信がある。だったら元男性の味方がもう少しほしい。
シュルク「もしかして、シークのところに行こうとしてる？」
『げっなんでバレたんですか』
シュルク「実は俺も気になっててさぁ…一緒に行かないか？」
差し出された手は男のときより小さくなっていて、守ってあげたくなった。優しく握り返すと彼はにっこりと口角を上げてくれた。
『いいですか？』
シュルク「もちろん！レッツゴー！」
シークは一向に部屋から出てこないらしい。恐らく恥ずかしいのだろう。誰だってそうだと思う。それにより人が少ない。乱闘の予定が入っている人以外はほとんど部屋に篭っていた。くっ！全員の性転換が見たい…！そんなことを考えていたら目的の部屋に着いた。やはりしんとしていて、扉の奥からは静寂が伝わってくる。
『ノックしますね…』
シュルク「おぅ」
ミュウツー「む」
コンコン、控えめなノックの後にAが告げる。
『シークさん、おはようございます。Aです。今日は乱闘ですよね？記録、とらせてください』
案の定答えがない。やはり自分ではダメだろうか…。
シュルク「仕方ない…実力行使っすよ！ミュウツー！」
ミュウツー「その思考、嫌いではない」
『え？え？』
ドォオォオオオォン
粉々に破壊された扉の奥で、布にくるまっているシークが目を見開いていた。ぼさついた髪を手櫛で整えながらこちらに寄ってくる。
シーク「あ…A…なのか？」
『はい…シークさん、すごく綺麗ですね…』
シーク「っ！…わ、忘れてくれ」
ふふ、と笑いながら少し下に見える彼の体を抱きしめる。耳まで真っ赤になった彼は体温が高くて湯たんぽのようだった。
シュルク「あれ、俺ら忘れられてる？」
ミュウツー「これがリア充か」
ちなみに3日で治りました。
[完]
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粗大ゴミ(プロフ) - まどかさん» コメントありがとうございます！コンテンツに対しての熱と文才が落ちかけている作者ですが、そう言っていただけて嬉しいです！ (9月11日 23時) (
レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
まどか - 亜空間の小説から見てこんなに面白く楽しいって思ったのは初めて… (8月30日 4時) (レス) @page50 id: b6ef9522e9 (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - わらび餅さん» ありがとうございます！掛け持ちな上に飽き性ですが、ちまちまやっていこいと思います(*^^) (2021年10月7日 22時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
わらび餅 - 面白かったです。更新頑張ってください。 (2021年10月7日 17時) (レス) @page2 id: b4ce205d1c (このIDを非表示/違反報告)
粗大ゴミ(プロフ) - りなりんさん» りなりんさん！ありがとうございます！いい機会だったので即興で短編集を作成してしまいましたw楽しんでもらえて良かったです！こちらこそありがとうございました(*´∇｀) (2021年10月7日 12時) (レス) id: fd182a523e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：粗大ゴミ | 作成日時：2021年10月7日 0時
