いつも見ていた世界【ブレスオブザワイルド】 (ページ8)

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火口へページ8

ブルドー「ほら、あれがダルケル様だ」

村長のブルドーは私たちの後ろ、大きな崖を指さした。そこにはゴロン族の顔が掘られていて、真ん中の立派な髭を生やしたゴロンが1番目立っていた。恐らくあれが

『…ダルケル』

リンク「…」

ふと、リンクを見ると静かに目を閉じていた。これはあれだ。あの思い出すやつ。きっとリンクは今、ダルケルのことを思い出しているのだろう。はっと起きるリンクの背中を軽く撫でてブルドーに向いた。

ブルドー「？大丈夫か？あっ！…いちちち、しかしユン坊の野郎、まだ帰ってこないのか？」

『ユン坊？』

ブルドー「ユン坊っていうのはいつも俺とルーダニアを追っ払ってる若いやつだぁ！北の廃坑に痛み止めを取りに行ったきり戻って来ねぇ…」

『あ、じゃあ私たちが呼んできますよ』

リンク「はい」

ブルドー「おお本当か！すまねぇな…」

こうして私たちはユン坊を呼びに行った。

～～～～～～～～～
ユン坊「待ってぇ～！」

偵察機のライトから隠れながら、リンクと私はユン坊とルーダニアに向かっていた。リンクは結構ガンガン進むのでたとえ口笛を吹いてくれても微かにしか聞こえない。

『大丈夫？』

ユン坊「うう～リンク速いコロ～僕ビクビクしながら進んでるのに…」

『ああ、あの人は…あんな感じだから』

最終的には全力で着いていくしか無くて、でもゆく先々の偵察機はしっかり壊してくれるもんだから流石は英傑。100年前だけど。

リンク「やっとここまで来れたな…」

リンクも疲れたのか少し肩が上下している。最後の仕上げだとばかりにユン坊が砲台に入り込む。リンクがリモコンバクダンをセットし、私がレバーを刺激する。ここに来るまでの戦いでリンクが魔物から武器を奪ってくれた。

ドォーンｯｯ

飛ばされたユン坊はルーダニアへ一直線。火口へと逃走した。

ユン坊「やったコロ！焦って火口に逃げたコロ！今がチャンスコロ、急ぐコロ！」

リンク「ああ！」

『リンク私も！』

リンク「へ！？」

リンクが火口へ飛び込みパラセールを開いた瞬間に私は勇気を出して飛び降りた。落ちる途中でリンクの腰にしがみつく。パラセールが大きく揺れる。

リンク「ばっ!!…っか！危ないだろ！？」

『烏滸がましいかもしれないけど着いていきたい！邪魔はしない！』

リンク「ったくも～…こっちの身にもなってくれ…」

腰にしがみついているから顔が見えなかったのだが、更にそっぽを向かれてしまった。ゆっくりと落ちていく。