横顔 ページ41
リンク「バレッタって…」
『あの…入口で捕まってたゲルド族の人』
リンク「ああ…」
すごく心配をかけたくせにまた迷惑もかけるのか。自分でも呆れた。でも彼女は助けたい。ここは意地でも自分だけで行くしか…
リンク「いいよ、行こう」
『え!?いいの!?』
リンク「当たり前だろ。目の前で困ってる人は助けるに決まってる」
『ありがとうー!!リンク大好き!!』
リンク「ばっっっ!?抱きつくな!!女の子が軽々しく男にさわっちゃダメだろ!」
〜〜〜〜〜〜〜
ということでまた私たちはイーガ団アジトの入口まで戻ってきた。そこには変わらず寒そうに震える彼女の姿が。
『バレッタ!!』
バレッタ「!なんで来たの!?早く逃げてって言ったじゃない!」
『貴女を助けに来たんだよ!リンク!アレ出して!』
バレッタ「え?」
リンク「どうなっても知らないぞ…っふん!」
リンクはリモコンバクダンを取り出しバレッタの檻へと投げた。すかさず距離をとった彼女は爆風に巻き込まれずに、無傷で檻だけが壊れた。
幹部「なんの音だ!」
リンク「ほら来た!逃げるぞ!」
Aはバレッタの手を掴んで走り出す。ちゃんとイーガ団が追ってきていた。
『お前らの檻弱すぎだかんな〜!』
べーっと舌を出してすかさずリンクの手を握る。
リンク「ワープするぞ!」
『うん!』
三人は青い光になって消えた。
〜〜〜〜〜〜〜
ゲルドの街の前の祠にワープをした私たち。バレッタはお礼を言うとすぐに街へ戻って行った。
リンク「よし!俺達も入るか」
『待てー!そのままだと殺される!』
リンク「え?」
そう、リンクとAはイーガ団アジトにいる時は普通に防寒着だったのだ。リンクはいそいそと着替え始めて口布を付ける。Aは防寒着の下に民族衣装を着ていたので脱ぐだけで終わった。
ルージュの御前につくと、本人はいなかった。隣のビューラに話しかける。
ビューラ「ルージュ様なら2階だ。あの方もお前たちのような奴らを寝屋に通すなんてな。いいか!ルージュ様に何かあったら!」
『タダじゃすまない、ですよね。大丈夫ですよ!彼女とはお友達になりたいだけなんです』
そして2階へ。ルージュの寝室に伺えたが彼女は外にいるようだ。私は特に何も思わなかったが、リンクは女の子の部屋に入ることに恥を感じているようだ。ちょっと歩き方がぎこちない。彼女は私たちに気づいて振り返る。暗くなりかけている空に、彼女の横顔が美しく映えていた。
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作者名:粗大ゴミ | 作成日時:2021年9月22日 3時