いつも見ていた世界【ブレスオブザワイルド】 (ページ1)

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ゲーム画面ページ1

夕方。丁度帰宅ラッシュを抜けて無事に家に辿り着いたAは元気よく玄関扉を開けた。

『たっだいまー!!!!』

母「ちょっと、声デカすぎだって、おかえり」

母が少し迷惑そうに耳を塞ぎながら出迎えてくれた。そりゃうるさくなってしまう。夕飯を済ませたらいつものアレをやるのだ。

母「今日もやんの？」

『うん！ちゃんと12時には寝るから気にしないで～』

あっそ、と母は寝室に入っていった。特に興味は無いようだ。

『さて！ただいま～♪私の"リンク"♪』

元々私はゲームが好きだった。特にスマホゲームはよくやっていた。お手軽だし大体無料だし。そんな中、私がゼルダの伝説に出会ったのは中学生の頃。テレビCMやTwitterなんかでも時折流れてくることがあり、ついつい気になって新しめのシリーズに手を出してしまったのだ。それが今から起動しようとしている「ゼルダの伝説 BreathoftheWild」だ。Switch版ではなくWiiU版から入るあたりかなりコアだと思う。

意気揚々とゲームのアイコンを選択し、起動した

…はずだが、

『ん？あれ？』

真っ暗なままテレビは一切動かない。固まってしまったのだろうか。何度ボタンを押しても画面は動きを見せなかった。

『あれ～急に故障かなぁ…嘘ぉ』

仕方ない、後でWiiU本体を修理にでも出すか。そんなことを考えていたらテレビ画面の中央に赤紫色のものが蠢いた。

『ほ？動いた？あれ、でも…これって…』

怨念の目玉を取り囲むあの液体の様なものが出てきたのだ。そうと分かった瞬間危険を察知し、画面から離れようとしたのだが液体の方が早かったらしい。足を取られて転んでしまった。

『いった！あ、やば…やばやば!!!!やめて!!!!』

Aの叫びも虚しく画面の中へと全てが取り込まれてしまった。母親は静かに寝息を立てていてぐっすりだった。

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気持ちいい風。皮膚に当たる地面も何処かふかふかしている。これは…布団？ベッドにいるのか、私は。

…ん？ベッド！？

ガバりと思い切り上体を起こしてすぐ辺りを見回した。

「お目覚めですか？」

急に話しかけられた。男性だ。しかも私はこの人を知っている。

『ひっ!!!!あ、…え？あ、はい』

男性「良かったです。道なりに倒れていたところを、他の旅人様が運んできてくれたんですよ。」

『そ、そうなんですか…』

うそ。うそうそうそ!!!!

馬宿のカウンター男性がいる…。と、いうことは…

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