僕の冒険譚 (ページ16)

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第十五話ページ16

歔ノ覇「醒婀…負けるよな」

どうやら歔ノ覇も同じ感想を持っていたらしい

そりゃそうか。黐如沙はもう詠唱終わっていて醒婀はまだ唱えてる

唱えてる間に殺られるパターンか

黐如沙「醒婀、覚悟！！」

黐如沙は右手を前に出しそう言った。
当然ながら醒婀はこの黐如沙の声に気づかずにブツブツと詠唱している。

すると、黐如沙の右手は紅く光った。

A「あっ、完璧に醒婀負けだな」

歔ノ覇「そうだろうな」

醒婀「君臨者よ血肉の仮面
森羅万象羽ばたきヒトの名を冠す者よ
焦熱と争乱海隔てて逆巻き南へ歩を進めよ」

だか、醒婀の詠唱も漸く終わったらしく杖を黐如沙の方に向けた

そして

『ドパァァァァァァァァァアンッッ！！』

二人の魔法が同時に放たれた

A「眩しい…っ！」

歔ノ覇「やべぇなこの光り！」

紅い光りと蒼い光りが混ざり
凄く眩しい紫色の光りが目の前に……

醒婀「手加減すんなって言っただろ黐如沙」

黐如沙「手加減なんてしてないもーん」

醒婀「してなかったら俺が詠唱してる時に攻撃出来ただろお前」

黐如沙「いや～？」

醒婀「嘘つけ」

黐如沙「嘘じゃないよ？フフッアタイの中で一番長い魔法使っただけだよ」

醒婀「長いって…俺が、陣書いてクッッソ長い呪文詠唱してる間に終わるだろ」

黐如沙「まぁね」

醒婀「手加減してんじゃん」

黐如沙「ならこれから本気出すよ～」

醒婀「分かった」

歔ノ覇「あの2人何で会話出来てんだ？」

A「僕に聞くな」

今、本気を出しているらしく先程より威力が強い。醒婀よりも黐如沙のが強いかと思ったら普通に醒婀の方が強かった。

歔ノ覇「黐如沙、負けそうじゃねぇか？」

A「そうだな」

醒婀が負けると思ったら黐如沙が負けそうだ

黐如沙「ちょ、えっ！？わっっ」

醒婀「クッハハハハハハハハ」

黐如沙「わ、笑うな！っととと…」

醒婀「笑うなとか無理だろ」

黐如沙「あうっ！もー無理ィィィイ」

これを最後の言葉として、黐如沙は光に飲まれた