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診察室に残ったNAOTOは、医者と向かい合う。
医者「今回の件、心中お察しします」
直人「正直、俺らもこの一ヶ月半何が何だかって感じで……」
医者「その事なんですが」
真剣な眼差しで医者はNAOTOを見た。
その姿勢に、NAOTOも体に力が入る。
医者「今回の件、直接心に傷を負ったのは坂本さんだけではありません。
きっと、岩田さんも自責の念に駆られると思います」
直人「それは、僕も感じてます。
きっと、誰よりも彼女のことを思ってるでしょうから……」
医者「その事を踏まえてお話させていただくのですが」
直人「はい」
医者「皆さんには、岩田さんのケアもお願いしたいです。
坂本さんが信頼できるのが岩田さんであるように、
岩田さんも信頼できるのは、僕ら医者より、片岡さん達でしょうから」
直人「ケアの件は、もちろん尽力を尽くします。
何やかんや可愛い末っ子に変わりはないので」
任せてください、と心強く断言するNAOTO。
医者は彼の顔を見て、大丈夫だと確信した。
医者「とにかく今は時間が癒してくれるのを待つしかないです。
お力になれずすみません」
直人「謝らないでください……！
こちらこそ、できなかった事が沢山あったし……。
これからあいつらの様子を見ながら、良い方向に行けるよう頑張ります」
医者「ぜひ、そうしてあげてください。
お時間頂き、ありがとうございます」
直人「いえいえ、それでは失礼します」
NAOTOは医者に頭を下げると、診察室を出た。
そして、ソファーに座り込んでる岩田を見る。
岩田「NAOTOさん……何か言われましたか？」
直人「その件についてさ、向こうで話そう。
今さかもっちゃんの所には臣とTAKAHIROくんがついてるんだし」
岩田「……分かりました」
NAOTOは、リーダーとして、先輩として、兄貴として
岩田と向き合おうと心を決めた。
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年6月22日 19時
