ただいま、おかえり ページ32
休みもあっという間に終わった。
今日は、同棲して初の仕事。
「行ってらっしゃい。
俺は休みだから、ご飯作って待ってるね」
『うん、ありがとう。
行ってきます』
休みが明けたら今度は新曲の打ち合わせだ。
ス「本楽曲のダンスについては、EXILEのケンチさんが振付を担当されます」
橘「振付担当になりました、よろしくお願いします」
『よろしくお願いします』
何度かご一緒させてもらってる橘さん。
私は彼の振付を踊るのは好きだ。
ス「今作ではバックダンサーにTHE RAMPAGEの皆さんが入ってくれる予定です」
橘「結構大人数のダンスになりそうですね」
ス「そうですね、できそうですか？」
橘「任せてください」
『とても頼もしい』
橘「ありがとう」
笑いが絶えない打ち合わせ。
新曲の仮歌もできてて、次はそれを聴く。
橘「リズムの上がり下がりが凄いね……」
『ハードそう……』
聴いた後、私達はそう言い合った。
転調が多く聴こえた曲に、私は考える。
橘「一応頭の中で振りは大体絞れてるから」
『早い、流石です』
打ち合わせが終わると、今度は新しいドラマの顔合わせだ。
『……役坂本Aです。
よろしくお願いします』
顔合わせと読み合わせが終わると、音楽番組の収録の練習がある。
その時のバックダンサーはE-Girlsのメンバー。
夏恋「Aさん、今日はよろしくお願いします！」
『よろしくね夏恋ちゃん』
復帰早々大忙しだった。
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『ただいま』
「おかえり！」
家に帰ると、いつものように優しく抱きしめてくれる彼。
忙しいけど、休みの間に、出迎えてくれる人ができたのは、
これからの糧になるだろうって思ってる。
きっと、これから喧嘩もするだろうけど。
それでも、心はとても温かい。
おばあちゃんへ
お元気ですか？ 私は元気です。
たまに逃げ出したくなることもあるけれど、元気です。
小さい頃に、おばあちゃんは言ってくれたよね。
「辛い時ほど笑いなさい。
そしたら、誰かが気づいてくれる」
って。
おじいちゃんがそうだったんだよって教えてくれたよね。
おばあちゃん、私もそんな人に出会えたよ。
小さい頃は、沢山心配かけちゃったけど、
今はすごい幸せだよ。
もう心配しないで、ご家族と幸せにね。
また結婚する時に、お手紙書くね。
坂本A
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年6月22日 19時
