休息 ページ24
マネ「A、今日から一週間はオフあるよ」
『やった！！！』
楽屋で大声で叫んだ日。
ツアー最終日から一週間後に、休みを貰いました。
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Takanori.I
『めっちゃ頑張ったんだよ、私！
なのにさ、休み遅くない！？』
「辛かったんだよねA、分かったから一回グラスから手離そう？」
俺らの行けつけのバーで、飲んでるんですが。
Aが限界を超えていて大暴走してます。
登坂「ウケる酔い方すんね」
今市「岩ちゃんお疲れ」
山下「あっはははははっ！」
直人「頑張るな〜」
ELLY「あ、これ美味しい」
直己「すみません、水お願いします」
爆笑してるボーカルさん。
笑いながら動画撮る健さんとNAOTOさん。
マイペースなELLY。
とても素敵な仏様の直己さん。
直己「はいこれ」
『水ですか、欲しいです』
岩田「直己さんありがとうございます」
『ねぇ剛典くん〜……』
岩田「どうした？」
Aは水のグラスを持ちながら俺に凭れてきた。
それを抱き留めた俺は、Aの背中を撫でる。
『頑張ったんだよ私』
「頑張ってたな、知ってるよ俺」
飲み物片手にAが話し出した。
珍しくここまで愚痴を吐き散らかしてるから、俺はそれを聞く。
その頃には、空気を読んでくれた人達は別の話をしてる。
「偉いよA」
『ん……』
「大丈夫だよ、それはさ俺が認めるから」
『ん……』
泣いてはいない。
けど、限界まで詰め込んでたのが分かる。
『剛典くん、ありがとうね』
「なにが？」
『愚痴聞いてくれて』
「溜め込むよりは、全然良いじゃん。
俺嬉しいよ、Aが前より気持ちを吐き出してくれるようになって」
メンバーに聞かれないようにどっちも小声だった。
「逆にさ、Aはどんな？
俺が愚痴った時、嫌だって思う？」
『んーん、思わない』
「それと一緒だよA」
『……ん』
Aは水を飲むと、俺の肩に顔を押し付けてきた。
俺らが黙って飲んでると、俺のスマホが揺れた。
直人会計は俺の奢りだから帰れる時に帰りな!
お疲れ!
岩田ありがとうございます!
お疲れ様です!
そう返して俺はAの肩を叩いた。
「帰ろっか」
『うん』
荷物を纏めてた俺達はそれを取ると、挨拶してから家路についた。
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作者名：雪乃 | 作成日時：2023年6月22日 19時
