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3.5 ページ35
「12時のベルや。今ちょうど深夜12時やでーって教えてくれてんねん」
と不思議そうなAにひそっと照史が教えた。
Aは「へぇ〜…」とまたキョロキョロするけど、お目当ての時計は見当たらへんから
「何処かに時計があるんですか？」
と聞いてきた。
実はこの霊体宿泊施設の時計の鐘の音のことは、帰化した霊体なら誰でも知ってる話。
黄泉の国におる霊体にヘルプとして人員を借りる時も、ホテル一つ一つ違う鐘の音が霊体一人一人に聞こえるようになってて、それで自分がどこのホテルに入るか分かるっていうシステム。
例えそれが帰化したばっかやとしても、霊体自体に刷り込まれてることやろうから、本来は知ってるはずやのに…
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作者名：白樺。 | 作成日時：2019年8月7日 11時
