時透無一郎の場合 ページ17
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「ねえ、A」
『どうしたの、無一郎くん』
「エッチしたい」
『……え?』
無一郎は何時も、唐突だ。
何をするにしても、今思い出したかのように言葉を発する。
今だってそう。
今から寝る、という時に。
既に布団に入って寝る準備が万端だと言うのに。
こうやって、Aの体をまさぐり始めるのだ。
『え、え?無一郎くん、まって、』
「やだ」
『ね、寝るんじゃないの?』
「気が変わった」
困惑した表情で無一郎を見上げるA。
Aの上に馬乗りになった無一郎。
そんな彼の瞳に何時もの無気力振りはなく、欲情した男の色が揺らめいていて。
Aは、それを感じ取り逃げられない事を確信した。
『や、優しくしてね……?』
「うーん……努力はしてあげる」
『え?……ん、ぅ、むいちろ、くんっ』
明日は仕事なのだと伝えようとしたAの言葉は、重ねられた無一郎の唇により塞がれ。
直ぐ様入り込んだ無一郎の舌によって、咥内を余す所なく犯される。
ちゅる、ちゅ、と柔く舌を吸われる度に漏れ出す声は甘く、静かな部屋に良く響いた。
「ん、胸も触るね」
『あ♡ん……ふ、ぅ♡』
「Aの胸、柔らかくて気持ちいい」
『ん、ふ♡……むいちろう、くん、ぁッ♡』
「Aも気持ちいい?」
触れ合っていた唇が離れて、ふつりと糸が切れる。
無一郎は次に触れる場所を胸と定めて、服の中でふにふにとその感触を楽しむ。
けれど。足りないのだ。
Aは、与えられる快楽を受け入れながらも、何時もより弱い刺激に、戸惑っていた。
胸の触り方だって、優しく揉むだけで肝心な所には触れてくれない。
先程の口付けだって、何時もならもっと深く長くしてくれるのに。
『う、ぅぅ〜ッ♡ね、ぇ?♡』
「なぁに、A」
『ん、ぁ♡もっと、ね、もっとぉ♡』
「どうしようかな……」
どうしても物足りなくて、はしたないと分かっていても明確な刺激を求めてしまう。
悩む素振りを見せた無一郎に、Aは堪らず懇願する。
『お願い、さわって、♡』
「……少しだけだよ?」
『ひぅ♡……あ、っど、してっ?♡』
服をたくし上げられ外気に晒された胸は、その先端をぴん、と尖らせていて。
そこにくる刺激を期待していたのに。
「触ってあげたし、気持ちいいでしょ?」
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yukino(プロフ) - すっごく面白いです!お館様の所めっちゃ読み返してました(;^_^A (2022年2月7日 8時) (レス) @page33 id: 7786e574fd (このIDを非表示/違反報告)
まゆまゆ(プロフ) - リクエストしま〜す!猗窩座と小芭内と玄弥お願いします(*´∀`) (2021年1月31日 8時) (レス) id: 442319c796 (このIDを非表示/違反報告)
あおい(プロフ) - すいません、リクエストお願いします。村田さん。お願いします! (2020年6月6日 0時) (レス) id: f35e523a5d (このIDを非表示/違反報告)
いちごみるく?(プロフ) - お返事遅くなってしまい申し訳ありません!久しぶりに夢小説開いたらリクエストの伊之助更新されてて発狂しました笑ありがとうございます軽く10回は読み返してます。。これからも更新楽しみにしてますー! (2020年6月4日 17時) (レス) id: 48a6c1098b (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - 輝夜さん» いえいえ、無一郎くん楽しんで頂けて嬉しいです!コメントありがとうございました!これからも頑張ります! (2020年6月3日 11時) (レス) id: f65552bfee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にじ | 作成日時:2020年5月10日 0時