episode.41 ページ41
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マルコさんから床に押さえ付けられ、馬乗りされた私はどうする事も出来なくて、目の前の瞳を見上げる。
「 お前と海軍の関係はなんだよい 」
『 …っ、』
怖い。
今、私の頭はこの単語に埋め尽くされていた。
身動きが取れない身体。助けを呼びたくても音にならない声。
その恐怖は人攫いに追われていた時の感覚を思い出させた。
あの時、ベックマンさんが居なくて人攫いに捕まっていたら。こんな風に押さえ付けられて、そして──…。
自分に向けられた強い疑念。
どうして、私をそんな目で見ているの？
『 わ、たし、は…、』
「 っA！ 」
「 マルコ、そいつから離れろ 」
あれは、シャンクスさんとベックマンさん？
知らず滲んでいた涙が、安堵からかぱたりと零れる。
「 マルコ、離れろ 」
「 …わかったよい 」
お腹に掛けられていた重みと腕を拘束していた手が離れる。すかさず、ベックマンさんが私を抱き上げシャンクスさんがマルコさんと私の間に立つ。
あれ、息が苦しい？
呼吸ってどうするんだっけ？
ベックマンさんが何かを言っている気がする。
「 A、落ち着け。大丈夫だ、ゆっくり深呼吸をしろ 」
『 っは、べっく…ま、さ、』
「 大丈夫、もう大丈夫だ 」
どうやら攫われかけた、と言うあれは私の中でまだトラウマに近いものらしい。
ぐっと強い力で抱き締められる。
あの時も抱き締めてくれた力強い腕。
私は縋る様にベックマンさんの胸に顔を埋め、抱き着く。
「 さて、マルコ。詳しく話を聞かせて貰おうか 」
「 それはこっちのセリフだよい 」
僅かだが2人の覇気がぶつかり合う。
それは覇気を使える者であれば当然気が付く。
赤髪海賊団と白ひげ海賊団。
猛者が集うこの船で覇気をぶつけ合えば、何事かと人が集まるのは当然で。
「 おいおい、マルコ。何やってんだよ 」
「 お頭ァ？ 」
シャンクスとマルコが睨み合うというこの状況を即座に理解出来る人は居ないだろう。
それでも先に状況を理解したのは赤髪海賊団だった。
奥でベックマンに抱かれている小さな身体。
それは、この船の紅一点。
「 ベック、そいつを部屋まで運んでくれ 」
「 わかった 」
何時もは桃色の頬が、今は青白い。
僅かに残る涙の跡と固く閉じられた瞳。
「 Aに何をしたんだ、マルコ 」
赤髪海賊団にとって可愛い妹の様な存在であり、大切な女であるAを傷付けられて。
黙っていられる程、大人じゃない。
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にじ(プロフ) - †NANA†さん» NANAさん、ご指摘ありがとうございます。紛らわしくて申し訳ないのですが、そちらはわざとそうしています…。コメントありがとうございました！ (2018年4月18日 22時) (
レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ひな。さん» ひな。さん、コメントありがとうございます！生き甲斐だなんて…ありがとうございます笑 これからも更新頑張らせて頂きます！ (2018年4月18日 22時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - えこるさん» えこるさん、コメントありがとうございます！楽しく読んで頂けて嬉しく思います！これからも更新頑張らせて頂きますね！ (2018年4月18日 22時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
†NANA†(プロフ) - ページ5で、「そうか」が「ほうか」になっているところがあります。 (2018年4月18日 7時) (レス) id: 288d462176 (このIDを非表示/違反報告)
ひな。(プロフ) - 続編おめでとうございます！毎日更新されるのを楽しみにしております！これがもはや生き甲斐になってます笑、お忙しいとは思いますが、これからも頑張ってください！ (2018年4月18日 7時) (レス) id: 8e0f19d245 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にじ
| 作成日時：2018年4月7日 20時
