第82話【 秩序の騎士団 】 ページ5
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途中見えた庭園には様々な種類の草花、木々が植えられ風に揺られ輝き、ちらりと見えた温室には薔薇の花が咲き誇っていた。
「 ねぇ、Aちゃん。緊張してる? 」
『 まぁ、一人ですし…知らない人に会うと思うと…。』
「 あら、私だっているしロイスもいるわよ? 」
隣を歩くフレアが心底楽しそうに笑う。
そんな様子を見たAも、ここまで緊張している自分がおかしいのではないかと思い始めた。
「 あっ、あそこよ。」
『 …あれは? 』
「 私達、秩序の騎士団の
いや、デカ過ぎません?
騎士団って聞いてたから人数が居るのは分かってはいたが。これでは王宮の敷地内に城があるレベルだ。
「 ロイス、Aちゃん連れて来たわよ! 」
「 む、フレアか。御苦労だった。」
「 これくらいお安い御用よ。」
ロイス…彼は秩序の騎士団団長。
日の光を浴びたロイスの銀髪が
表情を表に出すのが苦手なのだろう、無表情のままフレアに礼を述べている。
「 A、よく来たな。今日から宜しく頼むぞ。」
『 あ、はい!俺の方こそ宜しくお願いします! 』
「 なんだなんだぁ?新人か? 」
「 近い内にそうなる予定よ。」
ロイスとフレアが揃って囲むAに興味津々と言った様子で白い鎧に身を包んだ秩序の騎士団の面々が集まって来る。
ロイスはやれやれと言った様子で首を振る。
「 なぁ、団長。そいつは誰なんだ? 」
「 今から説明する。」
先程も声を掛けてきた彼はダークブラウンの髪を刈り上げた男性。屈強な肉体と大雑把そうな性格と言うのがAから見た第一印象である。
ゴリゴリのアタッカータイプ。接近戦において本領を発揮出来るタイプだろう。
「 団員達もある程度集まっているようだな。」
「 ほら、貴方達静かにしなさい! 」
「 皆に紹介したい人物がいる。A。」
『 はい、今日からお世話になります聖バラッド学園2年の雪野Aです。』
よろしくお願いします、と頭を下げる。
顔を上げたAが見たのは信じられない、とでも言う様に驚きの表情を浮かべた団員達の姿だった。
「 正気ですか、団長!今まで騎士団での体験をさせた事なんてなかったでしょう! 」
「 正気も何も。Aは既に黒き
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ぱるむ(プロフ) - 続きを!!!!!! めっちゃ好きです!! (2021年6月29日 22時) (レス) id: fc15dafcd2 (このIDを非表示/違反報告)
白羅(プロフ) - 初めまして、楽しんで読ませていただいています。このシリーズの1作目が投稿された時からお気に入りで何度も読み返しています。完結状態ですがアイディアが浮かび次第更新して頂けたら嬉しいです。気長に待ってます。 (2021年1月30日 17時) (レス) id: dff74dac63 (このIDを非表示/違反報告)
真昼の空 - オリジナルだけどキャラ設定とかも凝っていてすごいです!!これからも更新楽しみにしてます!頑張ってください!! (2020年10月14日 14時) (レス) id: 8540b78713 (このIDを非表示/違反報告)
ケロロ - 何度読み返しても面白いです!更新楽しみに待ってます! (2020年9月30日 3時) (レス) id: e9685f451b (このIDを非表示/違反報告)
アイス - このあとの展開がめちゃくちゃ気になります! 更新を楽しみに待ってます! (2020年5月29日 18時) (レス) id: 1301bbdf34 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にじ | 作成日時:2018年3月2日 0時