episode.80 ページ31
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数日船に揺られ、待ちに待ったシャボンディ諸島にあと数時間で着くと報せが入った。
船首でそわそわと落ち着きなく行く先を気にするのは当然、Aだ。
海の上へと身を乗り出さんばかりの前
「 A 」
「 おいおい、楽しみにし過ぎだろ！ 」
『 カタクリさん、クラッカーさん！ 』
ふわりと浮遊感がAを襲う。
だが、この船での生活でこの感覚にも大分慣れたAは嬉々として2人の名前を呼んだ。
「 シャボンディ諸島に行くの、そんなに楽しみかァ？ 」
『 もちろんです！ 』
「 はしゃぎ過ぎるなよ 」
着いたら呼びに行く、とカタクリさんに言われて渋々ながら部屋へと足を向けた。
『 あ 』
「「 ？ 」」
くるりと
カタクリさんとクラッカーさんはそんなAに不思議そうな顔を向けている。
そんな2人にAは屈んで欲しいと告げた。
「 どうした？ 」
『 えっと、大した物ではないんですけど…… 』
チェス戎兵さんに預けていたバスケットを受け取って、綺麗にラッピングされたお菓子を取り出す。
一つにはドーナツを。もう一つにはビスケットを。
そして、前の島でおばあさんに貰った飴玉を2つずつ。
何時も一緒に居てくれるチェス戎兵さんに2人が好きなお菓子を教えて貰って。パティシエさんから作り方を教えて貰いながら作った物。
もちろん、日頃の感謝を沢山込めた。
『 えっと、日頃のお礼とか色々です……その、初めて作ったので美味しくないかもしれないですけど、』
「 いや、Aが作った物だ。残さず頂こう 」
「 初めてにしては上手くできてるじゃねェか！ 」
2人が余りにも嬉しそうに笑うから。
まぁ、カタクリさんは目を細めた程度だったけれど。
少しの居心地の悪さというか、気恥しさを感じた私はそれだけなので、と言葉を残してぱたぱたと部屋へと戻る。
「 見たか兄貴。Aの顔、真っ赤だったな 」
「 あぁ 」
「 ……可愛かったな？ 」
「 あぁ、そうだな 」
やっと自分の気持ちを自覚したのかと、嬉しく思う反面。自覚して欲しくなかったと言う気持ちも確かにあって。
「( ったく、俺も面倒臭い感情を持ったモンだな )」
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レモン - 続編ないんですか？！すっごくこの作品好きなのに！4年もたってますが、更新期待してますっ！ (1月6日 12時) (
レス) @page50 id: 97f09e59d6 (このIDを非表示/違反報告)
夜 - マジで面白いです！続きお願いします！ (12月21日 15時) (レス) @page50 id: 3de4771c26 (このIDを非表示/違反報告)
れな(プロフ) - 長らく更新されてないようですがぜひ更新再開していただけると嬉しいです、、文才が天才すぎます、、もっと麦わらの一味と絡ませてほしいです、、完結までついていかせてください、、 (2023年2月12日 14時) (レス) id: 5c55cc0d78 (このIDを非表示/違反報告)
キエラ(プロフ) - 今日この小説見つけてめちゃくちゃファンになりました！！続編お待ちしております... (2022年12月3日 13時) (レス) @page50 id: cdb417a741 (このIDを非表示/違反報告)
員脚 - ぞ、続編が、無い、、、、だと、、、、！！好みドストライクで続きが楽しみなんです！！初コメ失礼しました (2022年8月31日 11時) (レス) @page50 id: a61a8e014c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にじ
| 作成日時：2018年4月18日 22時
