第78話【 一大イベント 】 ページ34
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陽射しの強さが真夏のモノに近付いた8月。
バラッド学園は次なるイベントに向けて準備が進められていた。
『 職場体験? 』
「 そ。まぁ、大体の生徒は王宮に行ってそこで各分野ごとに分かれる、って感じなんだけど。」
『 …夏休みは? 』
「 夏休み?うーん…ここの学園では聞いた事ないな。」
『 つらい…。』
アイポン事件から約1ヶ月。
今月は職場体験があるらしい。
簡単に説明すると、この聖バラッド学園に通う2、3年生を対象にして王宮で将来なりたい職種の仕事を体験する、というモノだ。
まぁ、これは現代でも職場体験、インターンシップなどで広く知られているものと変わりない。
普段は出入り出来ない王宮内に入れる、という面でこの学園では人気のあるイベントだ。
当然、空組であるAは
空組の生徒は実際に騎士団が所有する
まぁ、まとめれば将来自分に必要になるであろう知識を自分で選んで学ぶ事が出来る行事だと言う事である。
『 おぉ、それなら俺でも分かるやつ。』
「 まぁ、この学園…帝国を挙げての一大イベントだからなぁ。」
『 そうなんだ? 』
「 今後、この国を
『 お、ジェイルおはよ。』
机に顔を伏せていたジェイルが話に加わる。
クラインは話の途中で割り込んできたジェイルに僅かに眉根を寄せた。
寝起きのジェイルは何時もより大人しい。
それを良い事に、Aはよく寝起きのジェイルにちょっかいを出している。
勿論、今もそう。普段は触らせてくれない髪を撫でている真っ最中だ。
『 で、それって何時から? 』
「 明日。」
『 ふーん、明日ね。…明日? 』
「 明日だよ。」
この学園では事前の告知なんてなかった。
強化合宿の時もそうだったが、もう少し生徒に…いや、俺に優しい連絡体制を取ってもらいたい。
「 因みに、出発は今日の夜な。」
『 今日の夜?! 』
「 …A、うるせぇ。」
ジェイルからの苦情も今のAには関係ない。
いやいや今日の夜からって。
王宮に入る時は魔法の使用が出来ない。
敵国からの侵略を防ぐ事も兼ねており、王宮仕えの人間以外は街に着いたら徒歩での移動が必要になる。
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あこ - はいまた俺です()あぁぁまた続編ッッッ!!!!クッソ、興奮すr((((((黙れ 次も楽しみにしてます!御仕事無理せず、体調に気を付けて下さい!!更新はゆっくりでも待ってます!!楽しみのひとつとなっております!!えと、頑張って下さい!!() (2018年4月2日 18時) (レス) id: eb4bfbc582 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 流石イリスだ。わいの推し。 (2018年3月1日 4時) (レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ねむるさん» 他作品も読んで頂けるなんて…とても嬉しいです!ニヤニヤして貰える作品になっている様で嬉しく思います!2回も掛かったんですね…辛いです…。嬉しい告白を有難うございます…これからも頑張りますね!笑 (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - あこさん» 好きだと言って頂けるのはとても嬉しいです、有難うございます!これからも頑張らせて頂きますね! (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ーさん» 簡単な設定しか考えていませんが、次の続編で設定を入れさせて頂きますね。 (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にじ | 作成日時:2017年11月26日 14時