第71話【 迷子だとは認めない 】 ページ27
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6月も過ぎ去り、7月。
優しく暖かな陽射しはじりじりと肌を焼く様な陽射しに変わりつつあった。
学園内ではイリスの力により涼しく快適に過ごす事が出来るのだが。
どうにも外出となると歩いているだけで汗ばんでくる。
『 あっづい!これ7月の気温じゃないだろ! 』
「 A、服も黒いしな。」
「 そりゃあちーだろうよ。」
珍しく外出について来てくれる事となったクラインとジェイル。
2人は既に夏仕様の服装に変わっていた。
Aはと言えば、いつも通り黒い服。
しかし、
少し前まで着ていた服はどちらかと言えば冬から春先に着るような素材で暖かいモノだったが、今は夏仕様と言うべきか見た目より暑くはない。
これもシオンの力だと思うと頭が上がらない。
『 つーか、人多過ぎ…。』
周囲を見回せば、人人人。
この中で2人とはぐれてしまったら土地勘のないAなどはひとたまりもない。
前を歩く2人に話し掛けようと視線を戻したA。
『 ……えっ。』
フラグ回収ってこういう事か。
目の前に居たはずのクラインとジェイルは居なくなってました。
『 俺、この歳で迷子? 』
さて、どうするのが正解ですか。
誰か教えて下さい。
一先ず、闇雲に動き回るのも良くないとテレビか何かで見た覚えのあるAは近くにあった噴水近くのベンチへと腰を下ろした。
『 魔法、使えればなー。』
打開策を考えてみるもどうする事も出来ない。
今出来る事と言えば、大人しく2人に見付けてもらうのを待つ事だけ。
うわ、今の自分恥ずかしい立場じゃん。
『 あー…、怒られるか…? 』
「 おにーさん、さっきから独り言凄いけどだいじょーぶ? 」
『 へ? 』
「 何か困り事か。」
どうやら考えていた事が口からダダ漏れだった様で、目の前には見た事のない制服を着た男子生徒二人組。
これは…同類の香り…。
『 あー、その、友達とはぐれたって言うか…? 』
「 マジかー!それヤバいね! 」
「 この中から見付けるのは難しいだろうな。」
この対応の差からも分かるとは思うが、この2人は性格が正反対だと思われる。
ただ一つ、不良だと言う共通点を除いては。
いや、俺が不良だった訳じゃないけどね?
それ
「 んー、とりあえず!一緒に探してあげよっか? 」
貴方が神か。
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あこ - はいまた俺です()あぁぁまた続編ッッッ!!!!クッソ、興奮すr((((((黙れ 次も楽しみにしてます!御仕事無理せず、体調に気を付けて下さい!!更新はゆっくりでも待ってます!!楽しみのひとつとなっております!!えと、頑張って下さい!!() (2018年4月2日 18時) (レス) id: eb4bfbc582 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 流石イリスだ。わいの推し。 (2018年3月1日 4時) (レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ねむるさん» 他作品も読んで頂けるなんて…とても嬉しいです!ニヤニヤして貰える作品になっている様で嬉しく思います!2回も掛かったんですね…辛いです…。嬉しい告白を有難うございます…これからも頑張りますね!笑 (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - あこさん» 好きだと言って頂けるのはとても嬉しいです、有難うございます!これからも頑張らせて頂きますね! (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ーさん» 簡単な設定しか考えていませんが、次の続編で設定を入れさせて頂きますね。 (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にじ | 作成日時:2017年11月26日 14時