第60話【 異種族とのハーフ 】 ページ12
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異種族とのハーフ、と言われてもいまいちピンと来ないAは、オウム返しに言葉を返す。
『 異種族…?ハーフ…? 』
「 異種族って言うのは人間以外の生物で人語を理解し、知能を持つ種族の総称だ。ハーフは言葉通り、人間と異種族の間に生まれた子供を指す。」
『 成程。それで、キース先輩はそのハーフって事ですよね? 』
「 そうだな。」
納得したようにふむふむと頷いていれば、キースが
隠れていた金色の瞳がきらりと光った。
ビー玉の様に綺麗な色合いはどれだけ見詰めていても飽きない。
『 はぁ…本当に綺麗な色ですね。』
「 ふっ…お前くらいだ、そんな風に言ってくれるのは。」
目を細め、また前髪で瞳を覆うキース。
その言葉からするに、他の人はそうは思わないらしい。
これを綺麗だと思わないなんて多分、心根が腐った人種だな。間違いない。俺は純粋だから。
「 俺は、人間の母と
『 って事は、キース先輩って狼との混血って事ですか? 』
「 …気持ち悪いか? 」
『 逆ですよ!狼って格好いいと思います! 』
「 お前、本当に変わってるな。ハーフってのは、それだけで差別の対象にもなるってのに。」
『 同性婚が認められてるのにハーフの差別がある意味。』
「 …異種族は、人間に対して友好的な種族・個体も居るがそれは
しかしそれでも。
芽生えてしまった恋心だけはどうする事も出来なかった。そういう事だろう。
性別同様に種族だって恋の前では無力。
全てを投げ打ってでも添い遂げたいと思ってしまったら…、恋は盲目とはよく言ったものだ。
『 その差別的な
「 だな。」
Aの言葉にキースが口角を上げた。
初めて、彼が本当に笑ったのを見た気がする。
『 先輩、笑った方が格好いいですよ。』
「 笑ってたか。」
他に目ぼしい物を見付けられなかったA達はアリアとノエルに合流する為に来た道を戻る。
「 …お前なら。」
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あこ - はいまた俺です()あぁぁまた続編ッッッ!!!!クッソ、興奮すr((((((黙れ 次も楽しみにしてます!御仕事無理せず、体調に気を付けて下さい!!更新はゆっくりでも待ってます!!楽しみのひとつとなっております!!えと、頑張って下さい!!() (2018年4月2日 18時) (レス) id: eb4bfbc582 (このIDを非表示/違反報告)
アカネ(プロフ) - 流石イリスだ。わいの推し。 (2018年3月1日 4時) (レス) id: e853e23932 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ねむるさん» 他作品も読んで頂けるなんて…とても嬉しいです!ニヤニヤして貰える作品になっている様で嬉しく思います!2回も掛かったんですね…辛いです…。嬉しい告白を有難うございます…これからも頑張りますね!笑 (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - あこさん» 好きだと言って頂けるのはとても嬉しいです、有難うございます!これからも頑張らせて頂きますね! (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
にじ(プロフ) - ーさん» 簡単な設定しか考えていませんが、次の続編で設定を入れさせて頂きますね。 (2018年2月25日 13時) (レス) id: 14a110e835 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:にじ | 作成日時:2017年11月26日 14時