【 BL 】龍に愛される体質のようで【 第2章 】

第５５話【 メンバー３ 】 ページ7

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もう1人のメンバーを探しながら、アリアと話をする。
苦手なタイプかも、とは思ったが女の子と仲良く出来ないタイプではなさそうだ。

現に、今はノエルにくっ付いて離れない。
Aとしては有難いのだが。



「 ちょっと、アリア先輩。離れて下さい、歩き辛いです。」

「 え〜、そんなこと言わないでよぉ！ 」

『 んー、男が良いなぁ。』



後ろで騒ぐ2人をそのままに、周囲を観察していれば1人の男子生徒が目に付いた。
どうやら組む相手が見付かっていない様できょろきょろと視線を動かしている。



『 2人共、ちょっと待っててくれ。』

「 え、ちょ…A先輩！ 」

「 はぁーい！ 」



ノエルには心の中で謝罪を述べ、その男子生徒の元へと足を向ける。
茶色の髪に、赤い瞳。ネクタイも赤なのを見るに火組の生徒だろう。



『 すみません。』

「 俺か？ 」

『 はい、雪野Aって言います。参加するグループ決まってなかったら一緒にどうですか？ 』

「 俺は3年のキース＝グレイスだ。メンバーに空きがあるなら入れて貰えると助かる…。」

『 キース先輩ですね、よろしくお願いします！ 』



声を掛けてもらえた事に安心したのか、ほっと息を吐くキース。
Aとしても女子2人に男1人は気が重かった為、助かったと言えるだろう。

4人目が見付かったと報告する為に置いて来た2人の元へと戻る。



『 という事で、キース先輩を連れて来たから。』

「 キース先輩、ノエルです。よろしくお願いします。」

「 アリアです、せーんぱい、よろしくお願いしますね！ 」

「 あ、よろしく…。」



アリアの、キャラに若干(じゃっかん)引き気味のキース。
気持ちは分かるけど、悪いヤツではないんだ。

見事にクラスがバラバラの4人が集まる事となった。
知ってると思うがAは空組。そして、ノエルが風組、アリアが土組、キースが火組だ。

初対面の相手とグループを組んで合宿など不安しないが、文句を言っていても始まらない。



『 それで…この後はどうするんだ？ 』

「 全グループが出来次第、一度集合が掛けられる。」

「 もう少しじゃないかなぁ？ 」



どうやらグループ分けが終わった後からが本当の強化合宿になるらしい。
つまり、グループが出来たA達は待機する以外に選択肢はない。



「 ねぇ、Aくん、構って？ 」

『 アリア、離れようか。』



対応の仕方を覚えたAは腕に絡み付くアリアの腕をべりっと剥がした。



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