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ページ34

碓井Side





目の前に広がるのは、血まみれになった見覚えのある部屋





かつて私の部屋だった場所





自分の意志とは関係なく勝手に動く身体





勝手に移り変わる景色





この景色を、今まで何度見ただろう





これは今実際に起きていることじゃない。夢だ。記憶だ。





異様に散らかったリビングも、この生臭く気味が悪い匂いも





何回目だろうか





物音が聞こえて振り返れば、もう見慣れてしまった狂った人間の姿





刃物を掲げてこちらにやってきて、私の身体は勝手にしゃがみ込む





視界が真っ暗になり、左手首に走る激痛





あの一連の流れと感覚には慣れても、この痛みには慣れることができない





毎回同じで違う痛み





そして手首の感覚が消えた所で目が覚める





目を開けば朝日が昇っていて、眩しくて目を細める





それがいつもの流れ。





なのに、今回は起きた時の景色が違った





目を開くと、見覚えのある顔がこちらを覗いていた





碓井「…?」





私が2回ほどまばたきをすると、両耳から興奮したような大勢の声が聞こえてきた





豊臣「起きた!Aちゃん起きたで!」





上杉「良かった、皆心配していたよ。」





私に話しかけているようだったが、状況を理解できていない私に返答などできるはずがなく





ふと握られているような感覚のある左手に目線を向けた





酒井「…A、」





そこには見慣れた彼がいて、しっかり私の左手を握っていた





碓井「…酒井、」





私がそっと呼びかけると、彼はそっと私の頬を撫でた





私が上半身を起こそうとすると、彼は驚きながらも背中を支えてくれた





みやび「Aさん、もう、無茶はしないでくださいっ!」





そう言って布団に顔をうずめる彼女は、明らかに泣いていた





その時、私の手首にさっきの激痛が走った





碓井「っ、あの…薬、飲んできて良い…?」





豊臣「ええわけないやろ⁉なんでええと思ったん⁉」





伊達「本気で言っているのか?」





織田「うつけが。」





本多「病人が動くな!」




私がそっと訊ねると、その場に居た全員から反対された





けど、その間も手首は痛み続けてて





碓井「痛み止め、」





私が顔をしかめながら訴えると、彼が





酒井「日下部、Aの机の中のもん全部持ってきてくれねぇか」





みやび「、分かりました!」





みやびさんに頼んでくれた

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(プロフ) - あんずさん» お待たせしました〜。不定期更新でごめんなさい… (2022年9月5日 5時) (レス) @page35 id: 0223b6f8e6 (このIDを非表示/違反報告)
あんず(プロフ) - やった!更新された!いつもありがとうございます (2022年9月3日 21時) (レス) id: 4439453481 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 青晴空 さん、今急いで編集しました!ご指摘ありがとうございます (2022年8月27日 15時) (レス) id: 0223b6f8e6 (このIDを非表示/違反報告)
青晴空(プロフ) - オ リ ジ ナ ル フ ラ グたってますよー (2022年8月27日 14時) (レス) id: 06dde910e2 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - @さくら さん、ありがとうございます。 (2022年8月27日 14時) (レス) id: 0223b6f8e6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作成日時:2022年8月26日 18時

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