酒井くんには彼女がいるようで【新・信長公記】

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碓井Side





なんで特進の人たちってすぐ大声になるんだろう





喉潰れるだけじゃない？





竹中「騒ぐな今川。」





今川「てめぇは黙ってられんのか⁉」





碓井『るさ、』





私が耐えきれなくて耳をふさいだのが間違いだった





酒井「テメェうるせぇんだよ…」





今川「あ゛ぁ⁉」





彼がゴーグルをつけて立ち上がってしまった





豊臣「いや、マジで今川の言う通りやわ。俺らこのまま、アイツの手の上で踊らされるんか？」





井伊「うるせぇよ猿。キィキィキィキィ騒いでんじゃねぇぞ」





豊臣「お前やろ、うるさいのう。」





おい





止めるんじゃなかったんですか





取っ組み合い始めてるし





いやホントうるさい





でも目の前のは後で面倒くさそうだから止めとこ





碓井「よいしょ、」





織田「うつけども！」





私が後ろから彼のゴーグルを取ったと同時に、織田くんが叫んだ





全員の動きが止まって、織田くんに注目する





酒井は織田くんの方を向いたまま私からゴーグルを取り返そうとしてるから、一応返した





織田「安心しろ。俺が天下を獲る。」





なんだ、織田くんまだ分かってないんだ





みんながっくりしてる






豊臣「信長、しっかりツッコませてもらうで。もうええわー！」





だからなんでそんなうるさいのよ





しかも今のけっこう喉使ってたし





みやび「信長くん、どうやって天下を…どうやって家康くんを止めるおつもりですか」





井伊「そうだよ。お前は具体例が…」





すると、織田くんはなにかひらめいたように立ち上がった





織田「和の心を持って、天下を獲る。」





豊臣「だから、」





榊原「っぽいこと言ってるだけじゃねぇか！」





再びブーイングの嵐





碓井「でもまぁ、道筋が決まりつつあるのは良いことだよ。」





みやび「和の心とはなんでしょうか」





織田「和の心…………………何だと思う？」





まさかみやびさんに助けを求めるとは





この人、深く考えずに突発的に言葉を発しているのか





でも、それはそれですごいな





豊臣「もう喋んな！」





井伊「バカばっかじゃねぇかよ！解散！」





他の人達はすごいとは少しも思ってないみたいだけどね





碓井「和の心…お互いに手を取り合うってところから始めてみれば？」





織田「手を、取り合う…」





上杉「なるほど。良いんじゃないか。」

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