四十描き ページ27
ASide〜
「姉、上…?」
背後から声が聞こえる。
…この声って。
『お、沖田さん!?』
振り返り、彼の特徴的な栗色の髪の毛を目に映した私は、驚いて少し飛び上がってしまった。
そして自身の胸板にスケッチブックをあて、絵を隠す。
み、見られた…
さっきまで平穏だった河原に、緊張感が走っている気がする。
沖田さんは、顔を上げると、私に真剣な声音で言った。
「Aさん…俺じゃなくて、俺の…
…俺の姉上の事を描いてくだせェ!」
『…へ?』
何を言われるかと思って息をのんでいた私の口から、マヌケな声が出た。
・
・
沖田Side〜
一瞬だけ見えた、Aさんの描いていた絵。
それは間違いなく、姉上の絵だった。
あの優しい目、口元にたたえた微笑。
俺は、Aさんに姉上を描いて貰えないか、お願いした。
俺が自画像なんて柄じゃねェし、むしろ俺は姉上を描いて欲しい。
Aさんは、驚いた顔をして気の抜けた声を出した。
「今、Aさんが描いていたのは…姉上ですよねィ?」
確認をとると、
『…え!?似ていたんですか!?
どんな方かと思って、想像で描いていただけなんですが…』
と言った。
マジかよ、画家って想像であそこまで描けるもんなのかィ…!?
・
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みきたつ(更新停止中)(プロフ) - iceblast5さん» 返信遅くてごめんなさい、そしてわざわざコメント、ありがとうございます!貴方様も、どうか体調にお気をつけてお過ごし下さい! (2019年2月7日 21時) (レス) id: 58c2806fad (このIDを非表示/違反報告)
iceblast5(プロフ) - また読めて嬉しかったです!寒い日ばかり続きます、お身体ご自愛くださいませ(>_<) (2019年1月30日 23時) (レス) id: 69d49e1d20 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - iceblast5さん» 待ってくれる方がいるのはありがたいです…本当にありがとうございます! (2018年12月13日 20時) (レス) id: 23625b9f72 (このIDを非表示/違反報告)
iceblast5(プロフ) - 自分が納得行く結果が出せるように集中してください(。>д<)待っていますね♪ (2018年12月13日 19時) (レス) id: 886ffa0a54 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - 実花さん» ありがとうございます!!! (2018年12月7日 20時) (レス) id: dab6b26021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:みきたつ | 作成日時:2018年9月29日 23時