三十五描き ページ22
ASide〜
家につく頃には、空は深く青く広がっていた。
よく晴れているから、星が綺麗に見える。
今日もいろんな事があったなぁ、と振り返りつつ、お団子の包みを開ける。
買ったのはみたらし団子。
艶がかったタレをみれば、作りたてだという事が分かる。
口にすれば、やはりおいしい。
やっぱりこの団子のもちもちさが私は好きだ。
…こんな事を続けていたら栄養バランスが偏ってしまう。
この間も夕飯を食べていない日があったような気がする。
明日からはちゃんとご飯を作らないと。
まあ、今はお団子を楽しもう。
ニ串目を手にとり、私はあまじょっぱさを楽しんだ。
・
・
土方Side〜
屯所に着いたのは街が夜の灯りで賑わう頃。
屯所は賑やかなところも、静まり返っている場所もある。
今日Aから伝えられたことを総悟に言う為、総悟の部屋へと向かう。
向かった総悟の部屋には明かりが付いている。
「総悟、入るぞ…
おわ！？」
襖を開けると、顔に向かって何かを投げられた。
咄嗟に避けたものの、顔スレスレの所の木に、何かが刺さっている。
見れば、それは短刀。
「チッ…当たらなかったか」
「チッ…じゃねェェェ！
お前、俺が避けてなかったらどうなったと思ってんだ！」
「土方が死ぬだけでィ」
「お前を先に殺してやろうか！？」
いつもの如くの茶番…なのか。
そんな事をしている間にも短刀は光を反射して鈍く俺の顔の横で光っている。
そんな事よりも本題を言わなければ。
「…まぁいい。
Aが八日後に河原へ来い、だそうだ。」
・
・
総悟Side〜
「あれ、案外早いんですねィ。この前までクソチャイナの事を描いてやせんでしたかィ？」
俺の部屋に来た土方に短刀を刺せなかったのは惜しかったが、Aさんの知らせだったとは。
早いもんだな。
描いてもらうのが更に楽しみになる。
「描き終わったらしい。
A、お前を描くのも楽しみにしていたぞ。」
俺の名前を出した瞬間、急に野郎の表情が変わった。
本当にAさんが好きなんだな。
「嫉妬ですかィ土方サン？やけに暗い顔してやすが。」
「…悪いか？」
案外素直に認めた土方に吃驚する。
「それを伝えに来ただけだ。
…明日寝坊すんじゃねェぞ！」
照れ隠しのように言われた母親のような台詞を残して、土方は俺の部屋から離れていった。
…本当に変わったな。
木に刺さった短刀を抜きながら、そんな事を思った。
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みきたつ(更新停止中)(プロフ) - iceblast5さん» 返信遅くてごめんなさい、そしてわざわざコメント、ありがとうございます！貴方様も、どうか体調にお気をつけてお過ごし下さい！ (2019年2月7日 21時) (
レス) id: 58c2806fad (このIDを非表示/違反報告)
iceblast5(プロフ) - また読めて嬉しかったです！寒い日ばかり続きます、お身体ご自愛くださいませ(>_<) (2019年1月30日 23時) (レス) id: 69d49e1d20 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - iceblast5さん» 待ってくれる方がいるのはありがたいです…本当にありがとうございます！ (2018年12月13日 20時) (レス) id: 23625b9f72 (このIDを非表示/違反報告)
iceblast5(プロフ) - 自分が納得行く結果が出せるように集中してください(。>д<)待っていますね♪ (2018年12月13日 19時) (レス) id: 886ffa0a54 (このIDを非表示/違反報告)
みきたつ(プロフ) - 実花さん» ありがとうございます！！！ (2018年12月7日 20時) (レス) id: dab6b26021 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：みきたつ | 作成日時：2018年9月29日 23時
