最後まで一緒だから＊甲斐姫 ページ3
天下人秀吉によって
遂に戦の幕をあげた小田原攻め
豊臣方の大群に対して、北条方は小勢
小田原城が落城するのも
時間の問題と思われていた
同じく危険が差し迫った忍城付近では
勇ましい姫武者二人が
敵を次から次に蹴散らしていた
「絶対、負けないんだから…
数なんかに負けてたまるかぁぁー‼」
『えぇ、私達北条の力を
天下に、豊臣に見せてあげましょう！』
言うなれば、
赤い椿と白い椿と形容されそうな
二人の姫武者である
赤い椿の姫武者の名前は甲斐姫
北条家家臣、成田氏長の娘で
勇猛果敢な姫として知られている
白い椿の姫武者の名前はA姫
甲斐姫の叔父にあたる成田長親の娘で
質実剛健とした姫として知られている
石田三成率いる
豊臣方の堤防が崩れたことにより
一気に北条方は形勢が有利となっていった
「おっし！もう一息よ、A
…あと少しできっと勝てる‼」
蛇腹剣と足技を駆使して
敵兵を倒しながら言う甲斐姫
『そうね、お館様の遺された意志
必ず貫き通して見せましょう、甲斐』
それに答え、
弓矢と暗器を併用しながら戦うA姫
二人は背中合わせに
兵を武にて凌駕していった
そして、
ようやくすべての敵兵を
倒し終えたと思った時
伝令兵が彼女達の前に跪いて、
重々しく口を開いた。
「…先程小田原城が落城し
氏政様と輝政様が
豊臣方に捕らえられました
…風魔小太郎様も…行方が知れません」
「そんな…噓でしょ？
冗談やめてよ、ねぇ‼」
『…氏政様、輝政様、小太郎さんっ
…どうして…かようにお痛わしい事に』
伝令の肩を取り乱して揺する甲斐姫
地面に崩れ落ちて泣き出すA姫
先程の明るさは
どこに行ってしまったのかというほど
二人の表情は暗いものだった
「…如何されますか？
最期まで抵抗なされますか…
それとも豊臣に下って戦を終えますか？」
伝令の言葉に
甲斐もAも同じ答えを出した
「…そんなの決まってるわ
生きて生きてモテモテの
最強乙女伝説を作るのよ！
絶対あきらめない‼…だって…」
『みんなの為にも前に進まなくちゃ
私は最後の望みに懸けるわ…だって…』
"北条の家族は最後まで一緒だから"
言い放った二人は前を向いて
共に北条の陣中を後にした
太陽が照らす小田原の海は
いつものように蒼く輝いていた
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麗扇姫(聖ヶ丘哀)(プロフ) - 桜 水樹さん» サクラ、ありがとう!(^^)!今は名前を変えてるけどこれからも�爛皀皚瓩辰童討鵑尿�更新頑張るね！ (2018年1月4日 9時) (
レス) id: 2f2ea1e042 (このIDを非表示/違反報告)
桜 水樹 - モモ!久しぶり!私の事覚えてる?甲斐姫のも好きだけど直虎ちゃんの話もなんか好き!更新頑張ってね! (2018年1月4日 3時) (レス) id: e303688e35 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：モモ | 作成日時：2017年1月17日 13時
