赤い生徒手帳【コラボ】 (ページ20)

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そんな幼馴染にして、恋人。同じ学校のセンパイと言う関係性を持つ坂田君は
先ほどからスマホで調べながら、何かブツブツ唱えている。

「…たこ焼き、は売るんやけど…」

「それじゃ面白味がないって？」

「そー……っていうか、女子にモテるってなんやねん。」

「さぁ……」

っていうか、坂田君含めいろいろなタイプのイケメンがそろってるんだから
学祭という、他校の生徒が入れるイベントなんてあったらもう１回言うけど女の子ホイホイ…
それ以外の男の子たちがかわいそうになるくらいに、女の子ホイホイできるだろう。

ちなみに私たちの学校は特殊で、学祭の出し物はクラス単位ではなくグループ単位。
毎年売り上げ１位には豪華な賞品がついているらしい。
ちなみにやらない生徒も多くて、2年の私は今回は出し物をしないで学園祭を楽しもうと思う。

「ってわけでな！明日俺んちで打ち合わせするからAもおって？」

「どこがってわけで！になったのかちょっと詳しく教えてもらえない…？」

「えーえーやーんーかー、家も隣なんやし！」

明日、Aが休みということは分かっている！と言わんばかりに
どや顔で言ってくる坂田君。いや、それはそうなんだけどさぁ？？？

「私いていいの？」

「えぇやろ、あいつらがAに聞いてくれって言うてたんやし。」

「仕方ないなぁ……いいよ。」

「よっしゃ！！じゃあ今日泊まっていろいろ考えようや！」

「はいはい。」

無邪気に笑う彼の頼みは、どう考えたって断れないものである。
それにしても女子にモテるたこ焼き屋かぁ………
あ、そう言えばあのお菓子とかいいかもしれない。

「ねぇねぇ坂田君。」

「ん？」

「ちょっと明日の為に買い物行こうよ。」

「えぇけど……何、買うん？」

「いろいろ！！」

　
たこ焼き器が坂田君の家にあるのは知ってるから
材料だけ買っておけばいいなあ、道すがらに彼に作りたいものを教えれば
すごいテンションが上がっていたから、これは正解かもしれない。