冒険の書157 ページ43
「う〜〜〜ん。
…何故じゃ?何故呪いが解けん?
元はと言えば、奴めが我が城の秘宝の杖を盗み出し、それを振り回したせいで……」
『あっ!そうだ、杖だよ!杖!それを元の場所に戻せば良いんじゃない!?』
「なるほど、杖か!そういや杖はどうなった!?」
誰も触れてすらいなかった杖をゼシカが拾いあげる。
「杖ってこれのことかな?」
「おお!それじゃ、その杖じゃ」
トロデ王は杖が見つかって良かったと安堵する。
だが、いつまでここに居てもただ空気が悪いだけなので、ヤンガスの提案で一行は出ることにした。
Aも歩み始めるが、ゼシカが全く歩きやしないので、側まで行った。
『ゼシカ!どうし……っ!』
Aは一歩…二歩と後退りする。
これまでに感じたことのない邪気だった。
それもゼシカから。
『(なんだ今の…!ゼシカの目がめっちゃ赤くなった…!?それに邪気も感じる。
…良からぬことが起きそう)
ゼシカ!大丈夫?』
「…あっ。な、何でもないわよ!早く出ないとね!早く!」
ゼシカは杖を持って走り去って行く。
Aもジェスも後を追いかけるが、その途中で小声で囁く。
『ジェス。感じられるよね?』
ジェスは頷き、
「はい。間違いなく…囚われているかと」
ともう既に分かっている言い方をした。
Aは流石、幻の馬だなと心の中で思った。
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夜のサザンビークは昼間とは比べ物にならないくらいに静寂を保っていた。
「皆、よくやってくれたわい。が、今後の事を考えると頭が痛いのう。まあ、今日ぐらいはゆっくり休んでくれ。
わしは姫の事が気になる故、馬車で過ごすとするぞい。ジェスもエイト達がいない間、見張ってくれてありがとな。お前もゆっくりするんじゃぞ」
「そうさせていただきます」
馬なりに会釈をすると、トロデ王は宿から出てミーティアを連れて外へと出た。
その後、ドルマゲスとの戦いの激しさに疲れて、全員は眠りについた。
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「ドルマゲスを倒したというのに呪いが解けんとは、驚いたのう。
でも姫も安心せい。明日からいつも通りの日常に戻るからの」
(皆さんには本当に感謝すべきですね)
翻訳係がいない為、トロデ王には何を言っているか分からないが、何となく分かる気がした。
「本当、皆には感謝しないといけないのう」
その後2人も眠りへついた。
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水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» 返信遅れました。ありがとうございます!ホメロスはピカチュウを利用して勇者達を襲っています←ちゃんと言ってます!笑 更新頑張りたいです!! (2021年10月7日 16時) (レス) id: 3141647bc0 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - 以前、リクエストした絵を見ました!ホメロスはピカチュウって言ってくれましたか?こんな二人は可愛かったです♪更新も頑張って下さい!グレイグ「可愛いな〜♪」ピカチュウ「ピカ♪(グレイグ♪)」 (2021年10月2日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竜灸 | 作成日時:2021年8月13日 14時