冒険の書144 ページ30
「エイト、鏡を掲げておいてよ!私達が何とか撃たせるから!」
「うん!」
ギシャアッグオォンッと海竜の咆哮で戦い始めた。
1匹だけ、1匹だけがジゴフラッシュを放てばいい。
それぞれが打撃、呪文で体力を着実に削る。
1匹になった海竜が打撃に対抗して、あの光の呪文を唱えた!
Aが海竜の撃つ方向を蹴りで変え、その光は呻きと同時にエイトの持つ鏡へと直進した。
鏡はその魔力を吸収していく。
「は、反動が凄い…!」
あまりの光の強さにエイトは吹き飛びそうになりながらも、耐えた。
魔法の鏡は太陽と言うに相応しい色をしていた。
これこそが光を宿す“太陽の鏡”。
直進し続けていたジゴフラッシュは鏡に反射して、海竜の方向へと進み、眼を眩ませた。
何も見えなくなってしまった海竜は一目散に逃げ出した。
が、ジュインの追い討ちメラゾーマにより、無駄と化した。
「久しぶりじゃない?その子が動いたの」
『ジュイン、いつも昼間は寝ているからね。夜行性とかじゃない。
それよりも、鏡!鏡はどうなったのかな!』
エイトの持つ鏡は完璧に魔力を宿していた。
「これが太陽の鏡でげすかぁ。凄え違うのが分かるでがすね」
「太陽の鏡も復活させたし、闇の遺跡の結界を破る準備はこれで完璧だな」
『太陽の光なら、いくら暗くても全てを灯すことができるはずだよ』
「でも、やっぱり無事に結界を破るのをこの目で見るまでは、安心できないわね」
世界はそうこうしている内に暗闇の空となった。
流石にこの暗さだと、闇の遺跡の入り口を見つけにくい為、明日の為に休養を取ることにした。
__________
常闇の夜。
この時間帯は魔物達も就寝する時間帯の為、襲ってくることは無かった。
そう。ついにドルマゲスと戦う日が来たのだ。
ここまで来るのに振り返ると、色んなことがあった。
それも全て過去の事だ。
今のエイト達は違う。あの時よりも十分強くなり、多彩な呪文も扱える。
「前にトロデ王に聞いたんだけど、」
ゼシカが静寂としていた空気に飾るように話しかけた。
「エイトってトロデーン城の近衛兵なんだってね」
「城の兵士とは聞いていたが、近衛兵か……見かけによらず、エイトはエリートだったんだな」
「見かけによらずとは失礼な。兄貴をそこいらのザコ兵士と一緒にしてほしくねぇでがす」
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水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» 返信遅れました。ありがとうございます!ホメロスはピカチュウを利用して勇者達を襲っています←ちゃんと言ってます!笑 更新頑張りたいです!! (2021年10月7日 16時) (レス) id: 3141647bc0 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - 以前、リクエストした絵を見ました!ホメロスはピカチュウって言ってくれましたか?こんな二人は可愛かったです♪更新も頑張って下さい!グレイグ「可愛いな〜♪」ピカチュウ「ピカ♪(グレイグ♪)」 (2021年10月2日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竜灸 | 作成日時:2021年8月13日 14時