冒険の書143 ページ29
海竜達の連携で海に逃げ回ったり、出てきたりと鬱陶しかったが、ここでエイトがあることに気づく。
「襲ってこないんだけど…もしかして、あれはジェスがからかわれているんじゃないかな?」
「そうに見えなくもないでがすがね」
「ちび助だからじゃねぇの」
海竜達はその通り、ジェスを下に見ているようだ。
ジェスは1匹に振り回され、他の奴らが横切ったりして邪魔をする。
脚による蹴りも全て避けられてしまっている。
「俺らはイルカショーを見ているのか」
『イルカと言えないけどね。
でもジェス、あの姿でも子供じゃないんだ。一緒にいた仲間と比べると小さめらしいけど、成長が遅れているだけであって、立派な幻馬だからさ。
だから、対抗したがるのよ。馬鹿にしてくる奴に』
ゼシカもとりあえず加勢して1匹だけに絞ろうとメラミを放つも、素早い動きで狙いが定まらない。
海竜達の海中出入りのせいで水しぶきが大量にジェスを襲った。
すると…
「あ!み、水が…っ目に…!!」
くそっ痛い!!そう思いながら首を横に振って耐えるが…
「いけない…涙がっ!があぁっ!」
眼を少し開けると、残っていた水が眼に入り、ついに、ジェスの眼から
「(しまっ…!)皆さん、伏せてください!危ないです!!」
紅色の涙が流れ、海流の住処の奥底へと落ちていった。
そして…!
シギャアアアアッ…!!!
底が赤い光りを灯した瞬間、炎の竜が海をつき抜け、海竜達を丸焦げにした。
海竜達は沈んで消えていく。
その後、炎の竜はまた水の中へと消えていき、二度と現れることはなかった。
「な、何が起きたんだ…?」
「はっきりとは見えなかったけど、海から竜が飛び出してきたような感じがしたわ」
何が起きたか分からなかったエイト達にジェスが説明した。
「あー…実は、私の涙にはメラの成分とイオの成分が含まれているのです。
あの涙は地面に触れたりすると、爆発が起きてそこから火炎竜というメラでできた竜が現れ、あらゆる物を焼き尽くすんです。
例えば私が泣きながら空を彷徨うと、この世界は大惨事になります」
「火事じゃ済まねぇげすなぁ」
『そんな成分があったのは初めて知ったわ。一度も泣いたところは見たことないし』
ジゴフラッシュを受け止める前に倒してしまったが、今の爆発音により、さっきよりも数匹増えて海竜が襲ってきた。
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水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» 返信遅れました。ありがとうございます!ホメロスはピカチュウを利用して勇者達を襲っています←ちゃんと言ってます!笑 更新頑張りたいです!! (2021年10月7日 16時) (レス) id: 3141647bc0 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - 以前、リクエストした絵を見ました!ホメロスはピカチュウって言ってくれましたか?こんな二人は可愛かったです♪更新も頑張って下さい!グレイグ「可愛いな〜♪」ピカチュウ「ピカ♪(グレイグ♪)」 (2021年10月2日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竜灸 | 作成日時:2021年8月13日 14時