冒険の書117 ページ3
『何言ってるのやら、あの王子は』
「ふんだ。言ってくれちゃって。自分はすぐに逃げ出したくせにさ」
自分勝手すぎるチャゴス王子に、Aとゼシカは皮肉に近いものを言った。
ジェスは、今も水晶の中で大人しくしているかと思いきや、心の声は、
「あの人間め…!本当に王子なのか!!とことん糞な王子だな!」
チャゴスを完全に嫌っている態度の口調だった。
エイト達はチャゴスの言う通りに、次のアルゴリザードを見つける為に歩いた。
“王家の山”と名前負けしない為か、メイジキメラやバトルレックスに苦戦を強いられたが、両方ともゼシカのフバーハで耐え抜くことが出来た。
しばらく歩いていくと、滝が流れる場所へと着き、その近くでアルゴリザードが一匹、すやすやと眠っていた。
「おっ!あそこに一匹、気持ちよさそうにグースカ眠ってる奴がおるではないか。
おいエイトよ。向こう岸にいるアルゴリザードを何とかおびき寄せられないか?」
「は、はぁ…(おびきだすと言っても、何でやればいいのやら…)」
「あ、待つでげす。あれは何でげすか?」
木の橋の奥に、地面に直接生えている、大きな果実があった。
「あれは…ジョロの実か。確か大臣が言ってたな。アルゴリザードはあの実が大好物だと」
『じゃあ、あの実があればおびき寄せれるよね。取りますかー』
Aは手をつき出し、人差し指に魔力を込めると、
向かうにあるジョロの実が微かに光った。
そして、指をクイっと上にやると、実も地面から千切れ、浮遊状態になった。
その状態にチャゴスは唖然とする。
『この実をあそこにやれば…』
「な、其方は一体何者だ!?ジョロの実を軽々持ち上げるなど…!」
『ただの旅人でーす、何者でもありませーん』
ジョロの実は移動すると、丁度アルゴリザードの目の前で割れた。
辺りが実の匂いに包まれ、アルゴリザードは飛び起きる。
だが、エイト達を見ると、シギャアアッ!と吠えかかってきた。
「あああやっぱり無理ィィィ!!」
「おい!」
「もうあの王子参加しない方がいいわ。怪我されても困るだけだし」
「仕方ない、やるぞ!」
アルゴリザードは、雄叫びで怯ませてくる。
しかし、Aのさみだれ斬りとゼシカのヒャダルコが重なって、更にダメージが倍増した。
今度はヤンガスの蒼天魔斬で、アルゴリザードは怯み、宝石を落として逃げていった。
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水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» 返信遅れました。ありがとうございます!ホメロスはピカチュウを利用して勇者達を襲っています←ちゃんと言ってます!笑 更新頑張りたいです!! (2021年10月7日 16時) (レス) id: 3141647bc0 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - 以前、リクエストした絵を見ました!ホメロスはピカチュウって言ってくれましたか?こんな二人は可愛かったです♪更新も頑張って下さい!グレイグ「可愛いな〜♪」ピカチュウ「ピカ♪(グレイグ♪)」 (2021年10月2日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竜灸 | 作成日時:2021年8月13日 14時