冒険の書129 ページ15
「これでは、そこら辺にあるただの鏡と一緒ではないか」
『やっぱり…!でも何故…』
「…もしや、先日宝物庫に押し入ったという賊が、鏡の魔力を奪っていったとか…?」
『…!?』
どうやら、エイト達がここを訪れる数日前に、事件があったようだ。
その賊がもし、魔力だけ奪ったのなら、ほとんど予想がつく。
これと似た事がベルガラックでもあったからだ。
もしかしたら…
『まさか…』
「おや、困った顔をしていますね。もしや、この鏡に魔力が宿っていないと、何か不都合でもあるとか?」
『そりゃあもう大不都合ですよ。でも、どうやって宿せば…』
「うーん…そうですねぇ。鏡自体に損傷はないようですし…。
そういえば、私の師にあたる方なら、宝物庫の品に詳しかったので、鏡に魔力を宿す方法を知っているかもしれません。
ですが、生憎師匠は職を退いて、今はこの地の西にある森の奥で隠居暮らしをしてましてね」
『西の森か…とりあえず行ってみます。ありがとうございます』
通りすがりの学者は3階に続く階段を降りていった。
「どうだった?」
『やっぱり感じた通り。魔力は宿っていなかった。けど、ちゃんと宿らせる方法も分かったよ。
この地にある西の森に、その方法があるらしい』
「なら、今日は明日に備えて休みましょう」
エイトはトロデ王に話し、申し訳ないが、今日も外で野宿という結果になった。
王達は慣れているので別に苦にはならなかった。
(魔物対策のため、ジェスも外)
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「城で本当のことを話せって言われたら、ぎょっとしたでがす」
ヤンガスは床に寝転がって、言った。
「そうそう。真実を話したら魔法の鏡をくれないんじゃないかって思ったしな」
『最後は金の方に走ったアホ王子ねぇ。いつ鉄槌がくだるのやら』
「まぁ、結果オーライよ。私達は立派に役目を果たしたんだしね」
いつかはチャゴスに鉄槌が来ることを願う4人だった。
空には大きい月が昇っていた。
「皆、もう遅いから寝よう…と言いたいけど」
そう、もう一つ問題が生じた。
それは、昼頃に起こったベッドの数が足りない問題だ。
「そうね。問題は…誰が床で寝るか、よ」
「どうやって決めんの?もう俺はしりとりなんかで決めるのはごめんだぜ?」
「ククール、ガキだね」
「お"おおお"い"いいテメェ!」
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水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» 返信遅れました。ありがとうございます!ホメロスはピカチュウを利用して勇者達を襲っています←ちゃんと言ってます!笑 更新頑張りたいです!! (2021年10月7日 16時) (レス) id: 3141647bc0 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - 以前、リクエストした絵を見ました!ホメロスはピカチュウって言ってくれましたか?こんな二人は可愛かったです♪更新も頑張って下さい!グレイグ「可愛いな〜♪」ピカチュウ「ピカ♪(グレイグ♪)」 (2021年10月2日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:竜灸 | 作成日時:2021年8月13日 14時