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冒険の書127 ページ13

歴代の王の中で一番大きいのではないかと囁かれた。



(お前自慢げだけど不正だかんな!)

『静かに、ジェス』

(あ…すみません、空気を読む場でした)




だが、息子が偉業(ふせい)を成し遂げたはずなのに、クラビウス王はなんとも複雑な表情で王子を見ていた。




「ささ、チャゴス王子。貴方の勇気と力の証であるアルゴンハートを、クラビウス王にお納めください」




「いや、よい」




クラビウス王が大臣を制す。
そして、自らチャゴスに歩みより、言った。





「チャゴスよ。これはお前が倒したリザードから得たものであると、神に誓えるだろうな?」



「も、勿論です、父上」



「仮に協力者がいたとしても、お前が戦ってこれを手に入れたのなら、わしはお前の力を認めるだろう。

だが、それ以外の方法で手に入れたのなら、わしはお前を認めん。今一度問う。戦って得たのだな?」





クラビウス王の発言からにしたら、明らかに可笑しい。まるで、何かを知っているような口調だった。

エイトはまさかと思ったが…





「は、はい。その通りです!これは僕がアルゴリザードと戦って勝ち得た物です」





クラビウス王はチャゴスの肩に手を置き、大儀であったと言うと、エイト達のいる方向へと足を運ぶ。


案の定、人気のない、玉座から少し離れた窓のところへと呼び出された。



エイトは恐る恐る声をかけてみる。





「ク…クラビウス王」



「エイトよ、一体どういう事か説明しろ。わしは屋上から見ておったのだぞ!」



「『!?』」




なんと、クラビウス王はチャゴス王子が不正していたのを屋上から見ていたのである。


王子の内密作戦は無駄に終わったということだ。





「あやつは王家の山に行かなかったのか?」





これ以上隠そうにも隠せないので、エイトは全て話した。





「いいえ、チャゴス王子はちゃんと、王家の山に行きました。

自分の足で歩いたりしましたし、幾度もアルゴリザードに遭遇しても、立ち向かっていました。

時には逃げていたりもしました。それでも、ちゃんと戦いましたよ、彼は。

これが、証拠です」






そう言い、複数のアルゴンハートを王に手渡した。

窓からさす光が、アルゴンハートに当たり、より一層輝いていた。

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設定タグ:ドラクエ8 , ドラクエ , ギャグ&シリアス   
作品ジャンル:ファンタジー
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水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» 返信遅れました。ありがとうございます!ホメロスはピカチュウを利用して勇者達を襲っています←ちゃんと言ってます!笑 更新頑張りたいです!! (2021年10月7日 16時) (レス) id: 3141647bc0 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - 以前、リクエストした絵を見ました!ホメロスはピカチュウって言ってくれましたか?こんな二人は可愛かったです♪更新も頑張って下さい!グレイグ「可愛いな〜♪」ピカチュウ「ピカ♪(グレイグ♪)」 (2021年10月2日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:竜灸 | 作成日時:2021年8月13日 14時

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