冒険の書116 ページ2
「そういや王子様よぉ、苦手なのは知ってるが、せめて一太刀くらいアルゴリザードに浴びせる気はあるんだろうな？」
王家の山に入る道の途中、ククールは荷台に隠れているチャゴス王子に聞いた。
「む、無論だ！
僕だって腐っても王族だ。トカゲ嫌いといえど、一太刀くらい浴びせる勇気はあるぞ」
「自分から腐ってるだなんて。いくらなんでも、そこまで自分を卑下しなくてもいいんだぞ」
「茶化すな！」
王子自ら腐っている発言をするとは思わなかったククールであったが、すぐに茶化した。
何分かして、ようやく王家の山の試練場でもある、広い草原に出た。
ここからは、王子もちゃんと自分の足で歩く訳だが、疲れたなどと文句を言わない事を願うしかない。
『あの赤い奴ね』
Aの見る先には、赤いトカゲの子供がいた。
かなり大きいが、あれがアルゴリザード。
アルゴンハートを落とす、トカゲなのだろう。
「あれね！よーし、皆、静かに背後から行きましょう」
既にトカゲ臭くなっている為、人間の匂いはしない。
背後から徐々に近づいていく。
「シギャアァ！！」
アルゴリザードがエイト達に気づき、咄嗟に距離を取る。
エイトのドラゴン斬り、ヤンガスがかぶと割りで守備を下げていく。
王子は、お構いなしにナイフを手に、アルゴリザードに突撃するが……
「ヒィィィィィ！怖いぃぃ！」
「ちょっと王子！？」
「お前一太刀浴びせる気あったんじゃねぇのか！！」
アルゴリザードに吠えられた故に、振ったら当たる一歩寸前で、メタルキング並の速さで王子は逃げ出した。
先程までの勇気(そもそもそんなものが元々あったのかも怪しい)は何処にいったのか。
『やれやれ…やっぱりか。さみだれ斬り！！』
ククールやゼシカの攻撃も当たり、それほど苦戦することなく、アルゴリザードは気絶した。
その体の隣に落ちている物は…
「この赤い物がアルゴンハートって宝石ですがね？」
綺麗に紅く輝く宝石、アルゴンハートだった。
するとチャゴスは素早く戻って来て、小さい宝石を手にした。
「これがアルゴンハートか！？意外と小さい物なのだな。
アルゴリザードも気色は悪いが、見た目ほど強くなかったし…。
ここはひとつ、もっと大きいのが手に入るまで、
アルゴリザードを倒し続けるとするか、フフン」
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水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» 返信遅れました。ありがとうございます！ホメロスはピカチュウを利用して勇者達を襲っています←ちゃんと言ってます！笑 更新頑張りたいです！！ (2021年10月7日 16時) (
レス) id: 3141647bc0 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - 以前、リクエストした絵を見ました！ホメロスはピカチュウって言ってくれましたか？こんな二人は可愛かったです♪更新も頑張って下さい！グレイグ「可愛いな〜♪」ピカチュウ「ピカ♪(グレイグ♪)」 (2021年10月2日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜灸 | 作成日時：2021年8月13日 14時
