冒険の書109 ページ33
クラビウス王はうーん…と考える仕草をする。
「事情は分かった。だが、魔法の鏡は王家の宝。持ち出すことはならん」
王家の宝というものであるためか、やはりそう簡単には借りられない。
「やっぱりダメでがすかぁー…」
『うーん…まぁ…薄々そうだと思っていたけどね。エイトでも難しいよね…』
「まっ、そんなこったろうと思っていたよ。はなっから借りられるとは期待していなかったけどな」
「どうすればいいのよ…。サーベルト兄さんの仇を討つには、魔法の鏡が必要だってのに！」
エイト以外の仲間も、ほぼ予想通り、借りられるとは思っていなかった。
だがこのままでは、ゼシカの言う通り、仇は討てずに詰んでしまう。
仲間達の言葉を聞いたクラビウス王は、また少し考える。
「…………ところで、其方の話では、旅の間は幾度となく危機をくぐり抜けてきた、とのことだったな。
……ならば、やはり腕っぷしの方も、我が国の兵士に劣らぬほど強いのか？」
「お、王様！？まさか、この者たちを城の兵士代わりに！」
大臣は驚いて、クラビウス王を見る。
「察しが良いな、大臣。
…よく聞け、エイトよ。我が国は、広く民衆にひらかれてはいるが、何でも聞いてやるほど、親切ではない。
だが、何事にも例外はある。王家にとって、恩義のある人間の頼みなら、よきにはからうよう、努めるだろう。
魔法の鏡が欲しいのだろう？ならば、わしの依頼を引き受けてくれ。さすれば、魔法の鏡はくれてやろう」
クラビウス王にも一つ、抱えている問題があった。
それは……
「チャゴスを呼んで参れ」
「かしこまりました」
王子チャゴスの事である。
「頼みというのは、我が息子、チャゴス王子のことなのだ。
我が国には王者の儀式という、命を落としかねないしきたりがあるのだ。
チャゴスはこの儀式を嫌がってな…。
出来ることなら、息子を危険な目に遭わせたくないのだが、次代の王になる者は、必ず遭遇しなくてはならない儀式なのだ。
わしは迷いに迷い、城の兵士を護衛につけることも考えたのだが、やはりそれでは、王族としてのメンツがたたん。
そこで、この国の者ではない其方に、秘密裏に護衛を頼みたいのだ。護衛の事は決して口外してはならん。
表向きには、チャゴス一人で儀式に出発したことにしたいのでな…」
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水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» こちらこそ、リクエストありがとうございました！ (2021年8月11日 10時) (
レス) id: 1c18505a05 (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - リクエストに答えてくれてありがとうございます！ピカチュウ「ピカチュウ〜♪(ホメロス〜♪)」きっとホメロスになついてしまいましたね♪本当にありがとうございます！ (2021年8月11日 0時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
水竜ルカ(プロフ) - リスタさん» か、可愛い！？ありがとうございます！双頭の鷲が仲良くしてたらいいですよね！魔軍司令ホメロス君もやれそうなので、期待に応えられるようにします！！ (2021年8月6日 23時) (レス) id: 597f6561ca (このIDを非表示/違反報告)
リスタ - リクエストに答えてくれてありがとうございます♪双頭の鷲と仲良くね♪ピカチュウ「ピカピカチュウ♪(グレイグ〜♪ホメロス〜♪友達になろうよ♪) 」可愛いですね！ (2021年8月6日 18時) (レス) id: 85e8ed9632 (このIDを非表示/違反報告)
水竜ルカ(プロフ) - メテオさん» ありがとうございます！更新できるよう頑張ります！ (2021年7月3日 20時) (レス) id: 70638f7983 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜灸 | 作成日時：2021年6月25日 22時
