冒険の書45 ページ47
パルミドの物乞い通りにある酒場は、
裏で怪しい商売をやっているという噂がある。
闇商人って店はそこにあるだろうと推測し、エイト達は入った。
酒場のマスターに「裏に用がある」と言うと通してくれた。扉の先にいる闇商人であろうあらくれが、ヤンガスに気づいた。
「おっ、ヤンガスじゃないか。
今日はどうしたんだ？
久しぶりに盗品でも売りにきたのか？」
「いやそうじゃねえ。
今のアッシはこっちの兄貴と旅をしてて、盗賊稼業
からは足を洗ったんだ」
『あの、すみません。ここで白い馬と馬車を
見てませんか？』
「そうだ。酔いどれキントって奴から、馬と馬車を
買わなかったかい！？
実はその馬と馬車は兄貴の持ち物なんだが、
そのキントってのに盗まれちまってな。
…で、野郎を問い詰めたらこの店に売ったって
白状しやがるから、慌てて駆けつけたんだよ」
「キントなんぞに盗まれるたぁ、お前さんとも
あろう者が付いてながら油断したもんだな」
“キントなんぞ’’ と言われると、この町にはそいつよりもやばい奴がいるのかとエイトは思った。
「まっ、それはそうと、その馬と馬車だが確かに
キントの奴が売りにきたのを買い取ったぜ。
買い取ったんだが……」
闇商人は言いにくそうにする。
「その…言いにくいけど…
…もう売っちまったんだよな」
『えっ！？』
「あんだってぇ〜！？
そ…それでどこの誰に売ったんだ？
すぐに取り返しに行かねぇと……」
闇商人から出た言葉に驚くしかなかった。
もう既に、ミーティア姫は見知らぬ誰かに買い取られてしまっていた。
闇商人はヤンガスの問いに、さらに言いにくそうにする。
「…それがなぁ。
さらに言いにくいんだが、買ってったのはゲルダなんだよ」
「ゲゲッ！」
ヤンガスだけがさらに驚いてるのに、エイト達は不思議そうにヤンガスを見る。
「ゲ…ゲルダって、あの女盗賊のゲルダかよ！？
冗談キツいぜぇ……」
「すまねぇな。俺にはどうにも出来ねぇや。
後はお前自身で何とかしてくれよ」
一旦酒場の外に出る。
ヤンガスはがっかり気味だった。
「まさか、この件にゲルダの奴が関わってくるなんてなぁ…。
…やれやれ。本当は行きたくねぇけど、しょうがねぇや」
「お前、何でそんなに行きたくねぇの？」
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水竜ルカ - メテオさん» 返信遅れました。コメントありがとうございます！頑張ります！！ (2021年4月29日 13時) (
レス) id: 6d7c17fb01 (このIDを非表示/違反報告)
メテオ - 更新頑張ってください！面白いです！！ (2021年4月20日 20時) (レス) id: 2801cd44d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜灸 | 作成日時：2021年4月2日 14時
