冒険の書43 ページ45
酒場に入ると途端に強い酒の匂いがした。
目の前には酔ったトロデ王がカウンター席に座り、酒を飲んでいた。
数時間の間に何があったのか。
「うっう……。全く、どうして酒を飲むのに
こんなに苦労せねばならんのか…。
これも全てはあのドルマゲスのせいじゃ。
あやつがわしらに呪いをかけたせいでっ！
それにしても、哀れなのは姫じゃ。
せっかく婚約も決まったのに、よりにもよって
馬の姿とは……」
「お…、王様…？」
「…なんじゃ。来とったのか。
意外に早かったのう。
して、ドルマゲスの行方は掴めたのか？」
その時、外から馬が鳴き叫ぶ声が響いた。
外にいる馬というと、ミーティア姫ぐらいしかいない。
嫌な予感がした。
(お父様！エイト、Aさん！！助け……)
『っ！！』
「何事じゃ⁉今のは姫の声のようじゃが……」
『ミーティア姫！！』
Aが酒場から飛び出す。
何があったのかトロデ王やエイト達もAの跡を追うが……
『い…いない…！』
「た、大変じゃ！
姫が…ミーティアの姿が何処にも見当たらんのじゃ！」
「「「「……！？」」」」
ミーティア姫の姿は、もうそこにはなかった。
エイト達も顔を青ざめる。
…と、ヤンガスが思い出したように言う。
「こいつはいけねえ！
アッシとしたことがウッカリしてたがす。
この町の連中は、人の過去や事情には無関心だけど
人の持ち物には関心ありまくりでがすよ！」
「…そ、それはつまり、我が愛しの姫が
この町の住人にかどわされたという意味なのか！？」
トロデ王は黒いオーラを放ちながら、ヤンガスを睨みつける。
「おっさん落ち着けよ。
拐われたにしても、まだそう遠くには…。
少なくとも町の外にゃ行ってねぇ筈だ」
「お、おお…そうじゃな。
今は姫を見つけることが何よりじゃ。
エイトよ、聞いての通りじゃ。
一刻も早く、拐われた姫を探し出して犯人の
魔の手から救うのじゃっ！」
『エイト、馬の足跡がある！辿ってみよう。
もしかしたら犯人がこの先にいるかも』
ミーティア姫の足跡は途中で途切れていて、入口に戻ってきていた。
…が、入口から西の方に砂が飛び散った跡があり、
怪しいと思ったエイト達は西の方に目指した。
入った部屋はいろんな物が置いてあり、かくれんぼをするには最適の場所だった。
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水竜ルカ - メテオさん» 返信遅れました。コメントありがとうございます！頑張ります！！ (2021年4月29日 13時) (
レス) id: 6d7c17fb01 (このIDを非表示/違反報告)
メテオ - 更新頑張ってください！面白いです！！ (2021年4月20日 20時) (レス) id: 2801cd44d1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：竜灸 | 作成日時：2021年4月2日 14時
