冒険の書28 ページ30
Asaid
「…失礼します」
エイトを先頭に私達は部屋に入る。
「…これはこれは。目が覚められましたか。
話は全てこちらの方から聞きました。
あらぬ疑いをかけて申し訳ない」
本当だよ。マジで酷い目に遭いましたよ、貴方。
「憎むべきはドルマゲス。
あの道化師には、神の御名のもと、
鉄槌を下さねばなりますまい。ですが……
私には新しい院長として、皆を導く役目がある。
…そこでです。
こちらのトロデという方の話では、皆さんも
ドルマゲスを追って旅をしているとか。
どうでしょう？
そこにいる我が弟ククールを同行させてはいただけませんか？」
マルチェロはククールを見て話す。
するとククールは眉をひそめる。
え、嫌なの？それなら私泣くわ。
「…騎士団長殿、規律が守れぬ者を弟とは思わぬと
貴方が言ったのでは…」
「今はこの方々と話をしているのだが？
お前は黙っていろ」
「……」
今の会話からすると、ククールも知らなかったみたいだったな。
ククールはマルチェロから顔を晒した。
「え…ええと……」
「…他の者にはそれぞれ修道院で果たすべき役目がある。その点、お前は身軽だろう？」
「…つまり役立たずだと。そう言いたいわけだ」
ヤバいよなんか喧嘩みたいになってるよ。
遠回しに喧嘩ってどんだけ嫌いなんだよ！
「なるほど。分かりました。
それ程おっしゃるなら、こいつらについて出ていきます。院長の仇はお任せを」
ククールはマルチェロの所に来て早々に言い放ち、部屋を出ていった。
「姫と一緒に馬車で待っとるからな〜！」
トロデ王もついでに出ていった。
可愛いなおい。
「…これはこの世界の地図。ドルマゲスを追う旅に
きっと役に立つでしょう。
皆さんにあらぬ疑いをかけたそのお詫びの印です。
どうぞお受け取りください」
「あ、ありがとうございます」
『ありがとうございます、M君』
「牢屋に入れるぞお前『冗談ですよ、ありがとうございます』
マルチェロは立ち上がる。
「では！皆さん！ククールをどうぞよろしく。
旅の無事をお祈りしています」
私達は部屋から出て、修道院の入り口に向かった。
すると入り口には先程出てったククールがいた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 13人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
水竜ルカ - メテオさん» 返信遅れました。コメントありがとうございます！頑張ります！！ (2021年4月29日 13時) (
レス) id: 6d7c17fb01 (このIDを非表示/違反報告)
メテオ - 更新頑張ってください！面白いです！！ (2021年4月20日 20時) (レス) id: 2801cd44d1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：竜灸 | 作成日時：2021年4月2日 14時
