【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ10)

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First game④ ページ10

二人がいつもの様に言い争っていると、外がザワザワし始めた

「…さっき、団体客の予約があったんだって。旅の一座らしいよ」

女性4人と男性1人、かな？

悟浄「ひょー、踊り子の姉ちゃん達イケてんじゃん。俺のベッドでも踊ってもらうか。ああ？」

ﾋﾟｰ

八戒「教育的指導」

笛を吹いて注意すると、Aは首を傾げた

「ベッドの上って踊りづらくない？」

悟浄・八戒「「………」」

…うん。Aはこのままでいいんです。

悟空「で、今夜どーすんの？団体客が入ったから個室余ってるって朋茗が言ってたぜ」

三蔵「…そうだな。俺達はいつ何時妖怪の不意打ちを食らうかわからん。なるべく寝食共にするのが得策だな。
───と言いたいところだが。宿屋に来てまで野郎の寝顔は見たくない。解散！」

早々にそれぞれ散らばって行く

八戒「いやあ、みなさん自分に正直ですね。おやすみなさい」

「おやすみ〜」

Aは三人に手を振り、当然の事のように部屋に残った

八戒「…Aは個室じゃなくていいの？」

「いいの。いつもの事じゃん」

そう言い、少し不安そうに振り向く

「…もしかして邪魔だったりする？」

八戒「ｸｽｯまさか。僕“も”Aと一緒の方が寝付きが良いからね」

「！よかった」

ベッドに入ると、Aはピタリと僕にくっついて目を閉じた

可愛らしくて、頭を撫で目を細める

過去にいろいろあったからか、この子はだいぶ僕に依存してしまっているところがあるんですよね…

ま、僕の育て方にも原因はあると思いますが。

こうなってしまったからには、もうずっとこのままでいて欲しいなと思ったり思わなかったり…

そんな事を考えながらAの寝顔を眺めていると、すっと扉が開かれた

八戒「…どちら様です、かッ？」

こちらに向かってきた人影を投げ倒す

八戒「なるほど。やはりそうでしたか」

旅の一座の女性…否、妖怪だった

女「くっ…」

八戒「寝込みを襲うなんて不躾な方ですねェ。さて…」

まだ寝てるかな？とAの方を向く

が…彼女は目を覚ましていて、こちらに銃口を向けていた

女「ぐあッ」

そして僕が反応するより先に、背後で立ち上がった妖怪を撃つ

「…当たった？」

八戒「えぇ、しっかり」

その妖怪は、倒れて動かなくなった

「ふわぁ…」

八戒「…半分寝惚けてこれですからねェ」

強いというか何というか…

「なぁに？」

八戒「いえ何も」

そもそも、あの位置…
外してたら僕に当たってますからね(苦笑)