【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ49)

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Metamorphose① ページ49

悟空「今はあんなだけど、あいつお前の仲間だったんだろ！？」

あれが噂の六道…？
で、三蔵の仲間…？子供の頃とか…？

三蔵「…悟空」

悟空「マジでやめろ！」

三蔵を止める悟空の背後で六道が杖を振りかざす

「悟空後ろ！」

三蔵に被ってしまい撃てない…となれば

「ふっ…！ッ」

一部の雨を凍らせ六道の腕を固める

が、体調のせいか上手く出来ず…

バシュ

少し軌道を変えるだけに留まってしまった上に…

悟空「てッ…！あたたた…アタマ打ったァ！…あれ？さんぞ…？」

悟空を庇った三蔵の腹部に、杖が刺さってしまっていた

六道「っ！」

悟浄・八戒「三蔵！！」

三蔵「が…がはッ！」

そのまま倒れ込んでしまう

悟空「目ェ開けろよ三蔵！？」

悟浄「何ガラでもねェことしてんだよ！」

三蔵「(うるせーな…そんなの、俺が聞きてェよ…)」

「さん、ぞ…」

目の前の光景に頭が真っ白になり、涙が頬を伝った

悟空「三蔵！三蔵ッ…！三蔵ぉ！」

八戒「動かしちゃ駄目です悟空！」

六道「は…ざまァ見やがれ…！妖怪ごときに加担しやがる奴は、人間だろうと死んじまうがいい！」

すると、悟空がガタガタと震え始める

悟空「はぁ…はぁ…はぁ…うあぁぁぁあああ！」

パリンと悟空の妖力制御装置が砕け散った

「っ！？」

悟浄「悟空！」

八戒「駄目です悟浄、離れて…！」

悟空の耳は尖り、爪も伸び、目も鋭くなる

悟浄「…あれが」

八戒「妖力制御の封印から解き放たれた生来の姿」

大地のオーラが集結し、巨石に宿った異端なる生命体…

「斉天大聖孫悟空…」

六道「ははッ！それが貴様の真の姿か！やはり化け物は貴様らの様だな！」

すると、悟空は一瞬で六道の顔を掴み地面に叩きつけた

腕を掴まれ呪符の効果で一旦離れるも、その呪符を焼き切る程の妖力で再び殴り倒し、そのまま殴り続ける

悟浄「マジかよ…」

八戒「感心してる場合じゃないですよ。まだ息があるんです！雨に体温を奪われてる。出血だけでも止めなきゃ…！」

こちらへ三蔵をゆっくり移動させた

悟浄「どうするんだ？」

八戒「気孔で傷口を塞ぎます。急所は外してるだけまだマシかも…」

私も一か八かで、お兄ちゃんと手を重ねてみる

そしたら、防護壁を強化した時みたいに光が強くなった

「っ…これでもっと、マシになる…かな…？」

やっぱり頭痛が酷くて意識飛びそうだけど、そんなこと言ってられない

八戒「A…──三蔵は僕達で何とかします。悟浄は悟空を止めてください」