【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ47)

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Shower of bulets① ページ47

八戒「また随分と不躾な質問ですね」

六道「俺の目は誤魔化せんぞ。貴様ら三人とも妖怪だな」

悟空「だったらどうだってゆーんだよッ！俺達は…」

八戒「悟空」

六道「言っただろうが。全ての妖怪を俺が滅すると…！」

札をこちらに投げてくる

悟空「何だよコイツ、人の話も少しは聞けって…」

悟浄「いいからよけろ！」

六道「唵！」

悟空「げ。ヤバ…」

八戒「悟空…！」

かわしたものの背後を取られた所で、俺は六道の杖を手の甲で抑えた

三蔵「朱泱…何してんだ、あんた」

六道「！お前は…」

三蔵「一応言っとくけど、こいつら殺してもバカが減るだけだぞ」

悟空「何…知り合い？あー、ビビった」

八戒「シっ」

すると、六道は笑いだす

六道「そうか！噂には聞いていたが、まさかこんな所で出会そうとはな。『今代の三蔵法師には不逞の輩がいる』『下賎の民を従者に選んだ』と…
「何している」だと？それはこっちの台詞だ“玄奘三蔵”。先代三蔵を殺めたのがそいつらの同族だということを忘れたはずはあるまい…！」

三蔵「…人間変わるモンだな、朱泱。あんたの口からそんな言葉が聞けるとは」

六道「変わったんじゃねぇ。“朱泱”は死んだんだよ。お前が寺を去った十年前のあの日から…！」

─────

部屋には血が広がっており、目の前にはお師匠様が倒れている

俺は自分の手にべったりと付いた血を見て立ち尽くしてしまっていた

朱泱「！…江流？…おい、しっかりしろ！一体何があったんだ！？」

江流「…た…」

朱泱「え？」

江流「守れなかった」

朱泱「っ…！」

俺はお師匠様の死の少し前、呼び出しを受けた際に正式な法名“玄奘三蔵”を授かっていた

夜が明け僧正に昨夜の出来事を報告した後…
お師匠様が俺ごと護った魔天経文を手に、強奪されてしまったもう一つの経文…“聖天経文”を取り戻すため山を下りた

─────

六道「だがその後すぐに妖怪の夜盗群が再度攻め込んで来た…！奪いそびれた「魔天経文」を狙って。お前が持ち去ったばかりとは知らずにな！」

思わず目を見開く

六道「寺の法力僧を総動員してもまるで歯が立たねえ。当然だ…三蔵様やお前ですら立ちうちできなかったんだからな。…だから俺はついに、「禁じ手」と呼ばれる呪符で自らに呪いをかけた」

三蔵「…まさか、“阿頼耶(あらや)の呪”…！？」

六道「そうだ。そして俺は、強大な法力を手に入れ妖怪どもを倒した。だが一度解放した力を抑えることはできない…」