【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ42)

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Charismatic③ ページ42

三蔵「あの顔は…＃」

悟浄「新しいオモチャを見つけた子供(ガキ)の表情(カオ)だな」

「ふふ…楽しそうで何より」

悟浄「まっ、オレ的にもカッコ悪ィままは御免だけど」

三蔵「しかし結局、何も聞きだせずじまいだな」

八戒「…いえ。ひとつだけわかった気がします。「紅孩児」が妖怪達にとって、カリスマ的存在である理由が…」

夜になり、宿の部屋から外を眺める

三蔵「今夜は冷えるな」

後ろから話しかけられた

八戒「…僕らが出会ってからもう三年経つんですねェ」

三蔵「何だ、あれからまだ三年か？あきれる程に長く感じるけどな。もぉいいって位」

八戒「あはは。言われてみれば」

ふぅと息を吐く

八戒「───ちょっと色々思い出しちゃったんで。別に忘れてた訳じゃないんですけどね」

三蔵「…八戒。お前がもし“あの時の事”に復讐という形ででも決着付けたいと思っているなら、無理にこの旅に付き合うこともない。お前はお前の思う道を進めばいいんだ。…なんてな」

八戒「そうですね…だけど、今ここにいるのも僕の意志です。それに…」

扉がバンッと勢い良く開かれた

「ん…？」

先に眠っていたAが目を開ける

悟空「さんぞーっ！やっぱ俺こっちの部屋がいいッ！コイツ寝てる間に足の裏に落書きしてきやがったんだぜ！？激ムカ！」

悟浄「ンだとォ？こっちゃテメェのイビキがうるさくて寝れねーんだよ！」

「んぅ…」

そして頭まで布団を被ってしまった

悟空「俺ゼッタイ悟浄と同じ部屋はヤダかんな！」

悟浄「こっちから願い下げだサル！」

悟空「サルってゆーな！」

悟浄「じゃあ何だ！？バカか？バカだな！？」

三蔵「るせんだよッ！二日酔いに響くじゃねーか黙らせるぞてめえら！！」

悟空・悟浄「「うわぁ八つ当たりだーッ」」

二人はドタバタと部屋から出て行き、再び静かになる

八戒「…やっぱり「保父さん」がいた方が育児は楽でしょ？「保護者」さん」

三蔵「…まったくだ＃」

クスッと笑い声が聞こえて視線を移すと、Aが布団からひょこっと顔を出していた

「じゃあ私は「保母さん」ってことになるのかな？」

三蔵「何言ってんだ。お前は明らかに園児(ガキ)だろ」

「わぁヒドイ」

三蔵「じゃあ今日は一人で寝るか？」

「…え、三蔵がお兄ちゃんと寝るの？」←

八戒「ふはっ」

三蔵「…＃」

僕は思わず吹き出し、三蔵はプルプルと震えている

八戒「そんなワケないでしょ？さ、一緒に寝よ♪」

「？うん」