【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ36)

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Change seats④ ページ36

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ガシャン

〇〇「おはよう、Aちゃん。今日も…おや？」

「っはぁ…はぁ…」

〇〇「あー、“また”熱出ちゃった？やっぱり魔力の消費と関係あるのかなァ？それとも元々身体弱いの？」

「せんせ…頭、痛い…」

〇〇「ん、とりあえず薬持ってくるね。今日はどの解熱剤を試そうかなー」

ガシャン

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目を開けると、悟空と悟浄がいた

…また、何か夢を見ていた気がする

思い出せないけど

「…お兄ちゃんは？」

何だか不安感が押し寄せてくる

身体が熱いけど、寒気もするし…

頭も白いモヤが掛かったように働かない

「…ねぇ、お兄、ちゃ…」

伸ばした手は悟空に握られた

悟空「どうした？どっか痛い？」

親指で目元を拭われる

私、泣いてた…？

自覚をすると、更に涙が溢れてきた

悟空「え、えっと、俺どうすればいい？な、泣くなよッ」

あー、困惑させちゃってる…

「っ…ご、め…」

八戒「A…！」

悟空「八戒！」

悟空が立ち上がると、お兄ちゃんはスッと場所を替わった

八戒「大丈夫。洗い物してただけだから」

額をコツンと合わせる

八戒「ここに居るから、ゆっくりおやすみ」

「う、ん…」

再び瞼が重くなってきて、静かに目を閉じた

寝息が聞こえてきたところで、額を離す

三蔵「…お前ら何やらかしたんだ？」

悟空「何もしてねーよッ」

八戒「しッ。静かに」

悟空はシュンとしてベッドに座った

悟浄「ホントに何もしてねーよ。いつもの“あれ”だ」

八戒「あー、やっぱり。体調崩すと情緒不安定になりがちなんですよねェ」

悟浄「情緒不安定っつーか、八戒が傍にいねェとすーぐ泣きだしちまうようになるっつーか」

三蔵「ガキ通り越して赤ん坊かよ」

八戒「しょうがないですよ。元々、記憶が欠けているせいで精神年齢も不安定なんですから」

悟空「じゃあじゃあ、俺らで飯作ったり薬用意したり…」

悟浄「お前に出来ンのかよ？俺に任せとけって。三人で同居してたんだから、勝手は分かってる」

そう言われ、ムッと頬を膨らます

と、今度は何かを思い出したように「あっ」と声を洩らした

悟空「なぁ八戒…A、薬飲んだのにまた熱上がってたんだけど」

八戒「そうですか…まあ、薬の効きが悪いのもいつもの事なので、あまり深刻にならなくて大丈夫ですよ。さ、皆さんも各自身支度して寝ましょうねー」

悟浄「ちぇ…」

三蔵「ガキ扱いするんじゃねーよ」

八戒「はいはい」

不服そうな二人は部屋から追い出した