【最遊記】桃源郷の魔法使い〔壱〕 (ページ34)

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Change seats② ページ34

僕がジープを走らせている間…
Aは三蔵の肩に頭を預けていて、三蔵もAの肩を抱き寄せるようにしていた

悟浄「…三蔵って意外と積極的((」

三蔵「黙れエ〇河童」

八戒「このスピードで走っている中眠ってしまうと、ムチ打ちするなり確実にどこかしら身体痛めますからね。変に揺れないよう、支えておいてあげないと」

「…寝てない」

八戒「頭ボーっとして身体に力入らないんでしょう？同じ事だよ」

呼吸も少し浅くなってきているし、まだ熱が上がりそうですね…

悟空「っなあ、何か俺に出来ることない？」

三蔵「とりあえず静かにしてろ」

「…ありがと、悟空」

そして日が落ちてから、ようやく街に着いた

八戒「A、立てる？」

なんとかジープから降りるも眩暈が襲ってきたらしく、すぐに抱きとめる

悟空「あ、俺おぶるよ！八戒は受付しねーとだろ？」

ずっとソワソワ心配している悟空が、真っ先に名乗り出た

八戒「ええ、お願いします」

悟浄「落とすんじゃねーぞ、猿」

悟空「んな事しねーよ！」

三蔵「だから静かにしろっつってんだろーが＃」

八戒「はいはい、早く中に入ってください。外も冷えてきましたから」

時間も遅いということで、空いてるのは2部屋だけだった

部屋割りは「僕、A、悟空」「三蔵、悟浄」

理由は単純。風邪が伝染るリスクを避けるため。

妖怪の方が、こういったモノには強いみたいですからね

八戒「悟空、そこのベッドに寝かせてあげてください」

悟空「おう」

八戒「さて…」

体温計で熱を測ってみる

八戒「…38.6℃ですか」

悟空「えっ…！？」

「…けっこー高いね」

まるで他人事のように言っちゃって…

八戒「薬を飲む前に何か食べた方がいいけど…食べれそうなものある？」

「ん〜…果物系、とか？」

悟空「おけ！じゃー俺すぐ買ってくる！」

八戒「お店はもう閉まってますよ。夜ですから」

悟空「…あ」

ドアを開けようとした手を止める

八戒「受付の際に事情を話したところ厨房を使わせていただけることになったので、お粥でも作ろうかと。果物は…ストックが無いので、宿の在庫をいただけるか聞いてみます」

悟空「そ、そっか…」

八戒「悟空はAを傍で看ていてください。何か異変があったらすぐ教えてくださいね」

悟空「わかった！」

その後、お粥と貰ったリンゴを持って部屋に戻った

Aは完食できなかったが軽く食事を済ませ、薬を飲む

手を握り頭を撫でていると、やがて眠りについた